リアル鬼ごっこ『死』：シヌ (ページ3)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:7,953 hit

・ページ3

山田side
Aに気づかれるのはそう遅くない

それは分かっていた

でもこんなに早いとは思わなかった

正直、驚かされたよ…笑

＿＿＿あ、もう消えちゃったか…

神ちゃんが倒れていた所にはもう神ちゃんの姿はなかった

ヴァンパイアというものは死ぬと形が残らない

若さと永遠の命を手に入れるというのは

死ぬと消滅するというリスクを背負う

神ちゃんの姿がないということは、もう他の皆も消えている頃か…

俺も死んだらこうなるんだよな

消えて、跡形もなく風に散る

「…めんどくせー体にしやがって…ったく」

今の父親

つまり俺をヴァンパイアにしたヤツへの恨みを忘れた事は一度もない

アイツの命令で15人もの家臣を創り

記憶を操作し

7人の人間を生贄として招いた

俺がゲームが好きなのを父親が知っていて催した鬼ごっこ

俺の機嫌をとるためのゲーム

ペットに気分転換をさせるような感覚で父親は俺に飴を与える

俺はアイツが嫌いだ

恨み、憎しみ

俺が人間をやめて大分経った今でも

それだけは捨てきれないでいる

自分でもハッキリと分かるくらいに

だから…アイツが嫌いだから

俺はアイツを暗殺した

俺は獣ののさばる世界の頂点にたった

『ッウ…ハァ…ハァ…』

君が苦しんでいるのをみるととても心地が良い

俺だけが獲り付かれているいるわけじゃない

アイツだってそうなんだって

ほんの少しだけ心が軽くなる

もう死んでしまった心が軽くなるきがする…なーんて笑

君が俺を救おうなんて馬鹿なことを考えている間に

俺も考えてんだよ？

君をどんどん苦しめて

どれだけ俺の重荷が減るか

＿＿＿＿勝負しようか…

俺がお前を壊せるのが先か

お前が俺を救えるのが先か

鬼ごっこよりずっと…楽しそうだよ…