嫌な夢 ページ1
side:A
『A〜!』
『ラスト〜!』
『跳べ!』
「…めん。
ごめんなさい。」
ピピピーというアラーム音で最悪の夢から目を覚ました。
「…はぁ、久しぶりにこの夢見たな。」
時計を見れば、7時50分。
「7時50分か〜
…ってやばい遅刻じゃん!」
ご飯は〜?というお母さんの声にいらない!と返事をして、急いで家を飛び出た私。
「なんで目覚まし鳴らないのよ〜」
なんて叫んでも、終わったことは仕方ない。
「っはぁ…間に合ったぁ。」
2年5組と書かれた教室に着いてすぐ、机に突っ伏す私。
柚「お・は・よ!」
「ゆず〜」
柚「どしたの?ギリギリなんて珍しいじゃん。」
ニコッと美しい笑みを浮かべるこの子は、私の友達の中島柚。
中学からの同級生で、唯一私の過去を知っている人物。
高校も同じでクラスも2年5組一緒なの。
「ちょっと久しぶりに嫌な夢みちゃった〜」
なんて笑って誤魔化す。
柚「無理して笑わなくていいよ。
辛いときは辛いって言っていいのよ。」
優しく頭を撫でてくれる柚。
本当にいい友達を持ったものだ。
「ありがとう。」
柚「ん。じゃあまた後でね。」
予鈴の音を聞き、自分の席に戻る柚。
「…」
中学の時の夢を見た日はうわの空になっちゃうのよね。
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零 - 初コメ失礼します!!!面白くてすぐ読んじゃいました。続き楽しみにしてます! (2022年10月6日 22時) (レス) @page33 id: e405960131 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉 | 作成日時:2020年5月25日 12時