溢れる"モノ" ページ47
その沈黙を破ったのは狐妖だった。
狐「じ、実はじゃな…その、我もシルク殿に言いたいことがあるのじゃ」
シ「?…俺に言いたいことですか…何でしょう?」
少し不安そうな顔をしたシルクはそっと訪ねる。
狐「…その、じゃな」
シ「……はい」
何か真剣な話なのだろうと察したシルクは真剣な顔つきで訪ねる。
狐「初めてシルク殿に会ったあの日に、我はシルク殿ならずっと楽しく過ごせると思って、今でもそれは間違いじゃなかったと思っているのじゃ」
シ「…はい?」
何の話を始めたのか分からなかったシルクは少し驚きつつ聞いている。
狐「我をあの神社に助けに来てくれた時もそうじゃ。あの時改めてシルク殿は信用できる人間だと分かったのじゃ。来てくれた時は嬉しくて、でも傷つけたくなくて複雑な気持ちじゃったよ」
シ「そうですか」
思い出したのかすこし微笑みながらシルクは狐妖の目を真剣に見つめ、話を聞いていた。
狐「最近はシルク殿が来なかったり、あまり話せずに帰ってしまうとすごく寂しくなってしまう日が多くなってきて、もっと居たい、話したいとたくさん思ってくるようになったのじゃ」
シ「…俺も同じです」
嬉しそうに口角を上げてシルクは言う。
決意したように息を吸って狐妖は告げた。
狐「ずっと、ずっとシルク殿が好きじゃった!妖怪と人間。種族が違う禁じられておる気持ちなんじゃとは分かってはおったが押さえられないのじゃ。我で良ければ側に居させて欲しいのじゃ…!」
シ「!?」
二人は見つめ合っていたが、耐えられなくなった狐妖は目線を自らの足元に落とし手をを強く握りしめていた。
それから少し沈黙が続いてしまった。
ミルクside
まずい、連れてきたは良いもののどうするか…。
もう素直に言うか。
ミ「よし。さて、君達に試練を与える。1つ、大きな声を出さないこと。2つこの場所から動かないこと。3つあの二人を邪魔しないこといいね」
マ「…なぜ?」
ミ「勘の悪い馬鹿は嫌いだよ」
詳しく説明中…
マ「なーるほどほど…OK!こっそり見守ろう」
百「…承知した。邪魔はせん」
ミ「ありがとさん。さっそく見守っとくか」
神社の影からそっと覗くと狐妖が長々と気持ちを述べているであろうところだろうか。
しばらく見ていると狐妖は伝え終わると俯き、手を握りしめた。
ミ「…ありゃ驚いて声が出ないんだろうな」
マ「あいつならそうだろうなー」
シルクの気持ちを知っている二人はむずむずしていた。
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ゆずれもん(プロフ) - 次々とコメントが…!ありがとうございます! 狐「あやか殿、ありがとうなのじゃ」 皆も喜んでます! (2018年11月14日 21時) (レス) id: 304825c5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あやか - この小説面白くて、いつも拝見させて頂いています。これからも頑張ってください!応援してます! (2018年11月13日 22時) (レス) id: 916971c0e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずれもん(プロフ) - ありがとうございます!これからも頑張ります! (2018年11月13日 22時) (レス) id: 304825c5c2 (このIDを非表示/違反報告)
松ミンゴ。(^∀^)♭ - この小説 スキスギィ!! 更新待ってるぜえええええええ! あ、応援して、ます。がんばって下さい。(☆A★)ぱりぴぃぃぃ! (2018年11月13日 20時) (レス) id: 85930732e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずれもん(プロフ) - ありがとうございます!更新の励みになります。これからも頑張ります! (2018年11月4日 7時) (レス) id: 304825c5c2 (このIDを非表示/違反報告)
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