誕生日 ページ10
ほとんど眠りかけていた時
ゴッ
降谷「い”!」
突如頭に激痛が走り起き上がる
頭に当たったのはスマホのようだ
『……ごめん。見てなかった』
Aさんが投げたのか
スマホを取って彼女に手渡しする
そのときたまたま見てしまった
友人から届いたであろうメールを
内容は誕生日おめでとう、と題してあった
降谷「Aさん、誕生日なんですか?」
『……ええ、12月13日。今日で19ね。』
僕の質問に少し不機嫌そうに答える
降谷「Aさん?どうかしたんですか?」
『……私に質問したら、』
降谷「いいですよ。何か頼みごとを聞きます。質問をしますから、答えてください。」
Aさんの言葉を遮るように質問をする僕に少し目を見開く
『……何がそんなに知りたいの。知って何があるの。』
降谷「………あなたを支えたいんです。役に立ちたいんです。前にも言いましたよ。」
それに、あなたの事が、気になるからです
僕は心の中だけでそう呟いた
下手に言って今の関係を壊すのもどうかと思うから
・
・
まさか、この決断が後で僕の後悔の一因になるなんて考えもせずに
『……で?質問は?』
降谷「…えっと……」
正直、聞きたいことがありすぎて、どれから聞いていいかわからなかった
しばらく思案しながら、一つの事を思い出す
この間、というか、だいぶ前に萩の話を聞いてもらった時、ベットの横に置いてあったサンドイッチを食べながら、なんとなくサンドイッチの置いてあったデスクを開いた
そこに入っていたのは大量の薬
いくつかみて調べたが、ほとんどが痛み止めだった
それもかなり強力の
いったい誰が飲んでいたのだろうか
一度だけ、僕以外の人が、痛み止めの置いてあるベットを使っている人を見たことがある
・
・
・
Aさんだ
頭の中によぎったのはAさんがそれを使っている、という事だった
これを聞こうか聞かないか迷ったが、やめておいた
それを聞いたら、自分が抱きかけている淡い感情が消えてしまいそうだったから
降谷「……なぜ、誕生日を祝うメッセージを見て、うれしくなさそうなんですか?」
結局、聞けたのはそれだけだった
『意味が、分からないからよ。』
降谷「え?」
意味が分からない、といった彼女の伝えたい真意が僕には見えなかった
誕生日に何かあったのか?
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作者名:ゆーり☆ | 作成日時:2020年6月22日 23時