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9 互いの時間 ページ10

Aside


「善逸くん!聞いて!」

「わ、どうしたの、Aちゃん!?」


昼休み、私は急いで善逸くんの元へ向かう。
本当はものすごく炭治郎に会いたい、昼休みは炭治郎との貴重な時間。

…けどこの報告は善逸くんにいち早くするべきだった。


体育の授業後、私は必死に冨岡先生を説得しようとした。


「先生、この通りです!」

「困る……」


私は善逸くんのいいところを思いのまま伝えた。
炭治郎の親友だし私も十分善逸くんと親友だと思っている。
私と炭治郎くんの関係を誰にも言わずに守ってくれているし、
朝のように当り散らしていても本当は私たちのことを応援してくれているのだ。

流石に毎日校門前に立たされているのは可哀想すぎる。

冨岡先生は私を前にして渋々口を開いた。


「仕方ない、一週間の内一日だけは校門前に立たなくてもいい事にする」

「え、あ、…本当ですか!!」



そんなこんなで冨岡先生から一週間の内に一日休んでもいい許可が下りた。
そのことを善逸くんに報告するとぱああっと効果音がつくくらいに喜んでくれた。


「ほんと!?…ありがとう、Aちゃん〜!流石、炭治郎の彼女さんだ〜!優しすぎるよぉ〜!!」

「善逸くんに喜んでもらえて良かった…!」


善逸くんは私の手をぎゅっと握る。


「この恩、いつか絶対返すね!!」


いい気分になりそのまま炭治郎のところへ向かった。

炭治郎の親友である善逸くんに良いことが出来ると
私は勝手にも炭治郎にもしてあげた気分になってしまう。

廊下を小走り。
これで冨岡先生にバレたら折角のお許しも撤回されてしまうだろう。
けど今は気分がよくて風を思いっきり浴びたいくらいだった。

今日の昼休み、炭治郎とは体育館の裏で会うことになっている。
炭治郎をきっと待たせているだろう。

炭治郎と一緒にいる時間は貴重だから極力減らしたくはない。
クラスも違うし……。
急いで向かうと炭治郎は顔を少し膨らませていた。


「待ってたんだぞ!」

「ごめんね、炭治郎…」


炭治郎は私が必死に謝るのを見て冗談だよなんて笑いつつ、私と向き合った。


「おいで」


炭治郎の胸元に飛び込む。
炭治郎は私の制服のセーターをやたらと触っている。

早くキスしたいな、また私からしてなんて言われちゃうのかな。
頭の中で悶々と考えていたら炭治郎はずっと黙ったまま。


「…………」

「どうしたの?」


炭治郎は何かにはっと気づいた後、私の唇を勢いよく塞いだ。

10 嫉妬→←8 親友



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シノブ(プロフ) - ヤバイヤバイめっちゃドキドキしました!!ドキドキをくれてありがとうございます<(_ _)> (2022年4月9日 9時) (レス) @page42 id: 1ffddb9be4 (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - ぽぽぽぽぽさん» コメントありがとうございます!甘い炭治郎が書けて良かったです! (2020年5月22日 9時) (レス) id: a6eb1143e2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽぽぽ - ごはぁ!(炭治郎にやられた音)面白いです! (2020年5月7日 12時) (レス) id: 7a7fe6581f (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - ロゼオさん» わ〜!ありがとうございます!!また書きます!更新頑張りたいと思います、感謝です…!! (2020年4月1日 18時) (レス) id: a6eb1143e2 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼオ(プロフ) - とても面白かったです!こんな感じのちょい甘が好きなのでまた書いてくれると嬉しいです!煉獄さんの小説の更新頑張って下さい! (2020年4月1日 15時) (レス) id: dea7ecbd36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふわむにゃ | 作成日時:2020年1月20日 0時

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