Eveと訳アリ同居始めました。【あんスタ】 (ページ19)

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18 夜中の電話ページ19

ジュンside

最終的にオレも風呂から出た。
もう時計の針は12を指していた。

すると、急に寮に設置されてる電話が思い切り鳴りだした。
つまり、寮内の人間からの電話。

「うわぁ、驚いたねっ！ジュンくんが出て！！」

「もう、なんなんですか、ほんと…こんな時間に…まさか…」

あくび交じりのなか受話器を受け取る。
すると、オレたちにとっては脅威の声が響いた。

「すいません、管理人ですが」

おひいさんはうげっ…と嫌そうな顔をする。
もちろん俺もだ。

メアリの件でも何度も何度もバレそうになっているのだ。

「最近、見慣れない顔が寮内にいるという話を耳にするんですが、まさかあなたたちの部屋では誰か匿っていたりしないですよね？」

背筋が凍りつく。
まるで見透かされてるようだ。
少し怖くなっておひいさんの方を見ると、
おひいさんは冷静な顔になり、小声で落ち着いてと言った。

「はい、巴さんとオレしか居ません。あと、見慣れない顔ってまた、誰かがイメチェンとかしてるだけなんじゃないんすか？最近、多いじゃないですか、そういうの」

話を逸らせ、漣ジュン、落ち着け…
すると、管理人さんがまさかの発言をした。

「そうですか…、でもあなたたちが居るフロアに可愛らしいポーチが落ちてて、しかもその中に口紅が入ってたんだけど、女の子とか勝手に寮内に連れ入れてたりしない？」

うおおおお、まじか…
オレはおひいさんを見つめてどうしようの意を示す。
しかし、全く使えないオレの相方、巴日和は『ぼくは一切、無関係だねっ』と、何事も無かったかのような顔をする。
ああ、早くコイツ死なねえかな…。

オレはAさんにアイコンタクトする。
電話はスピーカーにしてあるからもちろん、おひいさんにもAさんにも聞こえてる。
でも、Aさんは首を横に振る。
まじか。
可愛らしい落ちていたポーチがAさんの物じゃないとしたら、逆に誰のだよ。

「あの～、申し訳ないんすけど、オレも巴さんも何も心当たりがないんすよね。混乱させること言うようですけど、女装男子とかのものじゃありません？最近、そういうアイドルもいるんすよ」

適当なこと言ってごまかすに限る。
別にオレは嘘は言ってない。言ってないぞ。

「そうですか、他の寮生にも聞いてみます」

そう管理人さんは言って電話が切れた。

「はぁ～、あっぶねぇ」

オレはため息が出る。
夜中にこれは心臓止まるわ。