恋愛ごっこ【JK】 (ページ46)

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シャワーを浴びにお風呂場に入れば中には男性物のシャンプーやトリートメントしかなくて、どこか安心する私がいる。

ママのことがショックで、

ジョングクの家に着てからも心のどこかに突っ掛かりがある

なのにジョングクの家に女性の気配がなくて安心している私がいる。

シャワーを浴びて出ればバスタオルとジョングクの服が置いてあった。

ジョングクが用意してくれた服は思った通り大きくてズボンはずり落ちてしまう。

「ありがとうございました」

ズボンを履かないままジョングクがあるであろう光のついていた部屋に向かった。

「……」

私を見て黙るジョングク。

「ごめん、醜いの出しちゃって」

ズボンを履いてないのと用意してくれたのがTシャツで露わになるありとあらゆる傷。

「A」

そう言って近付いてくるジョングク。

ぐいっと手を握られ引き寄せられる。

すぐに目の前が暗くなって鼻を掠める優しいジョングクの匂い。

「もう大丈夫だよ」

鼻の奥がつんっとするのがわかった。

息がしづらくなって頬が濡れる。

いつぶりだろう、こんな声を出して泣いたのは。

「ばか」