恋愛ごっこ【JK】 (ページ36)

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#36 ページ36

「もっと可愛く鳴けねーかな」

呆れたように言い放つ男たちはまぁでもよかったぜと

誰がお前たちのために鳴いてやるか。

「じゃ、また連絡する」

そういう男は私のスマホを勝手に操作して電話番号をメモする

鍵をかけて置いたはずのスマホは解除されていて

男たちが本当に悪い人だと実感する。

どうやってロック外したんだろう。

「着拒したら殺すからな」

物騒なことを笑いながら話す男は正気じゃない。

それでもいいと思った私も正気じゃない。

楽になるのかも。

一瞬の痛みだけで楽になる。

悲しんでくれる人もいない。

きっとレンタルしてる奴の妻子が喜ぶくらいだ。

ああでもお世話になったママにはお金を返そう。

それが拾ってくれて空いてる部屋に住まわしてもらったものとしての礼儀だ。

ママがもっと悪い人だったらお金返そうとか思わなかったのにな。

育ててくれた分のお金、

空き家を無償で貸してくれてる分

ママがお母さんと出会ってればもっとうまく行ったのかな。

私の人生、変わったのかな。

拾ってくれたのがママでよかった。