恋愛ごっこ【JK】 (ページ30)

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「なんでそんなこと言うの」

冷たく言い放っても尚優しく返してくれる彼にまた涙が溢れる。

「私男って嫌いなんだよね」

「じゃぁなんでこんな仕事してるの」

「楽に稼げていいと思ったの

優しく笑いかければお金くれるなんて楽でしょ

偽物だと知っていてもお金くれるんだから」

「じゃぁなんで泣いてるの

こんなに傷つけられてるのに楽って何？

僕と会ってる時もそう思ってたってこと？」

「悪い？」

言いたくないことが口からぽろぽろ落ちる。

「……悪いよ」

悲しそうに私を否定する彼は何故か泣きそうに見えた。

「ごめんなさいねー、お待たせ！

……ってあんたたちどーしたの？

お葬式みたいよ」

どんどん重くなる空気は意外にもすぐ終わって

救急箱を借りてきてくれたママが壊してくれた。

「ほらジョングクも手伝って」

空気が読めるのか読めないのかわからないママはジョングクを促して一緒に薬を塗ったり包帯を巻いてくれる。

「シヒョクが車出してくれるらしいから病院このまま行くわよ」

ママの友達でありジョングクの会社の社長の名前が出る。

「僕はどうすれば」

そういうジョングクにママはもちろん一緒に来るわよね？なんて言うんだから空気読めないのかも。

「いや悪いので帰ってもらってもいいです

大変お騒がせしました」

線を引いた言い方しかできない私は本当に可愛くない。

心のどこかではいてほしいって思っているくせに。