左馬刻、子育てするってさ

22話 ページ23

寂雷side

今日は飴村君のチームに勝ち、決勝に進むことが決まった

一二三君と独歩君は飲みにいってしまった
どうしてか、私も行こうと言うと全力で止められた

白衣を脱ぐと扉を叩く音がして、開けてみると小さなお客さんがそこにいた

「Aちゃん、どうしたのかな？」
『あのね、お話したかったの…』

元気がない
何かあったのだろうか

「取り敢えず、中に入りなさい
お菓子とかは何もないけど…あ、ジュースを出してあげようね」

Aちゃんは首を横に振る
普段なら嬉しそうにするのに…

ソファにちょこんと座ったAちゃんの隣に座った

「何かあったのかな？
話せる範囲でいいから、話してくれるかい？」

Aちゃんは口を開く

お姉さん…つまり、左馬刻君の実の妹さんが離れてるうちに変わってしまった
それが、自分の中のお姉さんとはかなり違っていて戸惑っていたようだ

『でね、帰ろ？って聞いたの
そしたら、難しいことばですごく怒られたの…』
「ふむ…なるほど…それは辛かったね」
『おとーさんにもね…言おうかなって思ったんだよ？
でも、お姉ちゃんのこと…で…私…嫌な思いした、から…おとーさんも、ぜったい嫌な思いする…から…』
「…左馬刻君には言いたくないんだね？」

Aちゃんは泣きながら頷いた

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