左馬刻、子育てするってさ

12話 ページ13

お兄ちゃんの誕生日、Aちゃんとバースデーケーキを作って帰りを待っていた

『おとーさん、よろこぶかなぁ？』
「うん、絶対喜ぶよ！」

頭を撫でるとくすぐったそうに目を細めるAちゃんに心の中で身悶えする

こんな可愛い子が私の妹なんて、あり得ない！
でも本当なんだよなぁ！

『あのね、おとーさんの絵、描いたの！』

パッと広げて見せた紙には3歳児とは思えないようなお兄ちゃんの絵が描かれている
クレヨンで書いてあった

うっっわ、羨ましいよ、お兄ちゃん！

「上手にかけてるね、きっと喜ぶよ！」
『ほんと？うれしい！』

きゃっきゃと手を叩いて喜ぶAちゃんの頭を撫で、今度の私の誕生日にも私の絵を描いてくれるようにお願いした

Aちゃんは笑顔でうん！と頷いて笑う

お兄ちゃんは帰ってきた

「『お誕生日おめでとう！お兄ちゃん！/おとーさん！』」

そう言うと、一瞬だけお兄ちゃんはびっくりした顔をしていたが、すぐに笑ってありがとうと言って私たちを抱きしめた

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