金星杯 2 ページ4
金星杯までそろそろだ。
……それはつまり、五奇人の崩壊までもうすぐってことなんだけどね。
金星杯──Trickstarの出会いの物語。
実はそのライブは一年生各クラスの成績優秀者がやるため、俺も誘われた。
……まあ俺は天才ではないけど、明星スバルや氷鷹北斗とは同じくらいの成績だし。
特に家がすごいわけでもないが、その分彼らより話は通じやすいからだろう。
断ったけどね。俺の出る幕じゃないから。
そんな俺は現在。
……朔間凛月に捕まっていた。
「ねえ、確か理詩央だっけ…?」
「ああ、うん。何でしょう」
本当に何でしょう。
「セッちゃんから王さまと仲が良いって聞いてたけどさぁ。金星杯、俺と一緒で辞退したみたいだから気になったの」
……その事か。
確かに、予算はあまりかかっていない舞台とはいえ、ライブに出れるのは名誉な事だ。
朔間凛月は一応年上であるということと、めんどくさいということで辞退したようだが、俺が出ないのは純粋に不思議なのだろう。
「んー…別に大した理由があるわけでもないけど。単純に、あそこに立つのはあの四人であるべきだからだよ」
俺の言葉に、彼は眉を顰めた。
……まあ、朔間凛月が辞退したからといって、他の誰が出るかは当日までは分からないはずだからね。
「理詩央……コ〜くんでいっか。コ〜くん、よくお兄ちゃん達奇人と一緒にいれるな…って思ってたけどさぁ。
十分アンタもおかしいよねぇ」
……この際knightsに変な渾名をつけられるのはいい。うん。
でもさあ。
……奇人と一緒にしないでくれない!?
「……微妙そうな顔だねぇ。まあいいけど。
俺は明日、あんまり関わらずにま〜くんを見守るつもりだし。
せいぜい頑張ってねぇ…♪」
一体、頭のいい彼は俺の思惑をどこまで勘付いているのか。
奇人と対峙したような、見透かされるような気分になりながら、俺は曖昧に微笑んだ。
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詅(プロフ) - 一期雨楽♪さん» こんにちは。泣きそうになるくらい嬉しいお言葉でした。私の書く話で誰か一人でもあんスタ!の世界を好きになってくれるのなら、それ以上のことはありません。今は更新ができていない状態ですが、必ず続きを載せますのでこれからもよろしくお願いします。 (2019年7月23日 18時) (レス) id: a7c8dc252c (このIDを非表示/違反報告)
一期雨楽♪ - わたしは・・・・この小説を見て、あんスタを知り、どんどん調べていって流星隊推しになりました。見つけれてよかったとおもいます。ありがとうございます!! (2019年7月16日 20時) (レス) id: a5d56a5b82 (このIDを非表示/違反報告)
詅(プロフ) - カグサさん» ありがとうこざいます!理くんすごいですよねー…。作者の私でもたまにハイスペックだなあと思ってしまうこともありますし。応援ありがとうこざいます。これからも頑張らせていただきます! (2017年12月27日 21時) (レス) id: 1f05f5b54d (このIDを非表示/違反報告)
カグサ(プロフ) - 夢主くんの性格に惚れました!!更新楽しみにしてます!微力ながら応援させていただきます♪ (2017年12月27日 20時) (レス) id: 754d74c58c (このIDを非表示/違反報告)
詅(プロフ) - 暁さん» ありがとうございます!楽しんでいただける方がいると、こちらもやりがいが出るので嬉しいです。 (2017年12月27日 2時) (レス) id: 1f05f5b54d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:詅 | 作成日時:2017年12月17日 20時