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「 どうも 」 / 夏代孝明 ページ5

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特に何かある訳でもない、大学行ってバイト行って帰る...。

みたいな、何でもない1日に突然転機はやって来るものだ。



都会のでっかい交差点の赤信号

人で前も後ろも見えないのに、何となく駅に向かって流される。


人の波にも、人の感情にも
ばかみたいに、だらだらと流されるのだ。





青信号の時間がが長いからってやけにゆっくり歩く老人も、人混みを掻き分けて早足で過ぎ去るサラリーマンも、泣き止まない子供を必死にあやすお母さんも

みんな、みーんな 急に立ち止まった私を見ては怪訝な顔をする。


... ひどいなぁ、そんな目で見ないでよ。



見るなら私の腕を掴んでるこの人を見て 。






「 どちらさま、ですか。 」



絞り出すように言葉を口にした私を見てその人は 小さくはにかんだ。


霞んだ金髪がふわりと揺れて、白い歯が覗く。
アーモンド型の目はうっすらと細められて光がきゅうっと縮む。

大きく骨張った手は私を掴んだまま…。





「 おれ、夏代孝明っていいます 」




にっ、と彼が口角を釣り上げた瞬間

トラックの大きなクラクションが鳴り響いた。
気付いたら信号は青じゃなくて赤 、皆がまたこちらを振り向いて。


嗚呼、死ぬ 。

そう思った瞬間走馬灯が見えた気がした。



_____ もちろん冗談で。






クラクションが鳴り響いた時にはもう 横断歩道を渡りきっていて。



また彼は違う表情を見せる。


少し寂しそうに笑って...、心なしか顔が青白い。





「 おれ、未来で貴方に告白されて 現在(いま)で会いにきましたっ!」


不安げに瞳をゆらゆらさせて彼は手を離した。

何か、繋がりがある気がしたのはこの瞬間。

▽2→←゚*あとがき あーるぐれい*゚


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設定タグ:歌い手 , 大型コラボ , 紫糸   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:参加者の方々。 x他2人
作成日時:2017年2月11日 22時

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