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それから私は殴られ、蹴られの毎日となった。体はあちこち痣があり、動く度に激痛が走る。
「さっさと掃除をしろ!!」
毎日、毎日……
「そんな簡単なこともできないのか!!」
理不尽な職員に暴力を受け……
「そんな出来損ないは要らない!!」
とうとう私はこう思うようになった。
『私、死んだほうがいいのかな…』
と。自分が存在している意味がわからなくなった。
でもそんなとき、私に生きる価値を…意味を与えてくれた人物がいた。
それは、同じ孤児院で生活している、ミヒャエル・カイザーだった。
衛生環境もロクではないところで育っているのにも関わらず、美貌秀麗で気遣いができる彼は、私にとって命の恩人だった。
『そんな簡単に「死にたい」とか、言うモンじゃねぇよ』
『お前の過去は知らねぇ。けど、親が亡くなったんなら、その分しっかり生きるのが筋じゃねぇの?親に何か託されたんなら尚更な』
そんな彼と生きてきて5年が経った頃
『俺は生きていく上でお前が…Aが必要だ』
ついに私はカイザーに告白された。
A「はい…!私で良ければ!」
__________
過去編終了
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氷室玲奈 - トトロさん» いつも読んでくださって、ありがとうございます!!とても励みになります!! (3月8日 19時) (レス) id: 133a687971 (このIDを非表示/違反報告)
トトロ - ネスがカイザー以外の人に優しくてビックリ (3月6日 21時) (レス) @page25 id: 9e1b9944fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷室玲奈 | 作成日時:2023年9月6日 22時