She’s Berry：2nd

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わ、すごい・・・。




川上さんから渡された本の装丁を見ただけで、
この本の凄さが伝わってきた。




川上さんがかっこいいと思って
買ってしまったという話にも頷ける。




一枚一枚、ページを捲りながら
私はすぐにその本の世界に引き込まれていった。




綺麗なデザイン画像とそのやり方、
使用したツールまで丁寧に紹介されている。




あー、私こういうデザインのやり方、
苦手なんだよなあ・・・。
でもこれ、すっごい詳しく書いてある。


あ、これ。そういうやり方も出来るんだ。
こっちのやり方の方が効率良さそう。
今まで無駄な時間の使い方してたなあ。




紹介されているひとつひとつのデザインにそんなことを思いながら、
時間が経つのも忘れて本に夢中になっていた。




のめり込みむようにページを捲り続けていると
隣に人の気配がして、
川上さんが私の真横に座ってきた。




あれ？
川上さん、いつお風呂から出たんだろう？


ていうか此処、川上さん家だった！
真剣に読み込みすぎて、自宅感覚で見ちゃってた！




どうしよう。だいぶ時間が経っちゃったのかな？
もしかして、もうとっくに服も乾いてるとか？！




慌てて顔を上げると、
にこって微笑まれて


その笑顔につられるように微笑み返すと
手にしていた本を取り上げられた。




「あっ、」

「夢中だね？」




あー、やっぱりだいぶ長居しちゃってたんだ。
川上さん家に着いたのって何時頃だったかな？




でも、まだ本の半分も見れてないし、
続きが読みたい。


図々しいかもしれないけど
あの本、貸してもらうこと出来ないかな？


仕事に絶対役立ちそうだし、
もっと見たいな・・・。




未練がましくテーブルの上に置かれた本を見つめていると、
ふと目の前に薄暗い影が落ちた。




「え、あの・・・、川上さん？」




え、、・・な、に、、、？





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