�将�. ページ20
『で、
私は地下室の一件の直後、育ての母に電話で呼ばれた。
「グルーシェニカ、そうかりかりしないで頂戴。ええと、要件は主に二つあるわ。
先ず、貴女もう直ぐ二十歳になるでしょう。
まだ今のうちは若いからそう煩く言うつもりは無いけど、後数年したら男の人を連れて来なさいよ。」
貴女は持って生まれた
一件目の内容は実に凡庸な物だった。
ああ、御継母様。
何にも知らない、可愛い、綺麗な御継母様。
私は貴女に何も言わずに身体を売って、金を取る。
貴女が優しい言葉を掛ける度に、私の心は痛む。
『分かっていますわ。連れて来ようとしたら今日のお昼には、全く知らない人でも手に入れられるでしょうよ。』
それでも貴女の娘でいたいから、私は演じる。
「アグラフェーナ！調子に乗らないで頂戴。
…で、二つ目は貴女の生みの御父様、御母様の遺品が倉庫から出て来たそうよ。
彼処の机に置いてあるわ。後で女中にでも頼みなさい。」
ああ、そうなのか。
此処に居ても兄さまのことを考えろと神様が言ってらっしゃるのね。
私は母が
ザラザラした包み紙を剥いて、口に入れる。
チョコレートが脳天を直撃し、頭がクラクラする。
「ああ、そのボンボン、気に入った？一箱お土産にどうぞ。」
『ええ、後で頂くわ。…そうそう、御継父様は元気？』
取り留めの無い会話をしている内に、一時間が経った。
そろそろ帰ろうと椅子から立ち上がった。
『ああ、カーチャ！遺品は包んで置いた？』
「ええ、お嬢様。少し重いですけど、お運びしましょうか？」
カーチャは上質の布で包んだ遺品を私に渡した。
それと同時に布から一通の手紙が飛び出ているのを見付けた。
私は無造作にコートのポケットに捩じ込んだ。
『いいえ、大丈夫よ。
木造の重い扉を開けて私は屋敷を出た。
太陽は生憎雲で隠れ、妖しい色の光を溢す。
____До свидания
_______________________________________________
カーチャは女中の名前だと思って下さい。
モデルは白痴のカーチャです。
でももう出番無し。
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呉 モヨ子(プロフ) - もこもこ・といれってぃさん» そうなんですね！改善します。報告有り難う御座います。私もドス様のお陰で不眠症です。その代わり、幸せな夜ですけど。 (2018年8月17日 21時) (
レス) id: b8f663826c (このIDを非表示/違反報告)
もこもこ・といれってぃ - 名前のところは、(貴女)ではなく(名前)でなければ(貴女)のままですよ。PS.ドストエフスキーが好きすぎて夜も眠れません。 (2018年8月17日 10時) (レス) id: 954a1d9cbc (このIDを非表示/違反報告)
呉 モヨ子(プロフ) - 千風さん» 有り難う御座います！…性癖恐るべし。 (2018年8月7日 19時) (レス) id: c32dec85a0 (このIDを非表示/違反報告)
千風(プロフ) - 投票させていただきましたー！ ……性癖って怖い。← (2018年8月7日 18時) (レス) id: d4838ee308 (このIDを非表示/違反報告)
呉 モヨ子 - 千風さん» 本っ当に申し訳ございません！更新自体はちょくちょく出来るんですけど、細かい修正や展開の確認で公開出来る状態じゃないんですよ…気長にお待ち下さい。コメありがとうございます！ (2018年3月31日 15時) (レス) id: e69ac68703 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：呉 モヨ子 | 作成日時：2017年9月3日 10時
