その道の先へ－謎のプリンス① (ページ17)

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ホグズミード(1/2) ページ17

ようやくホグズミード行きの日がやって来て、Aはフィルチから怪しい闇の品は持っていないか、入念にチェックされていた。

何故か誰よりもチェックに時間が掛かったAが解放されたのは、4分後の事。

「何でこんなに長かったんだろ？他の人は、1分も掛らなかったのに」

雪が降る中ホグズミードまでの道程をザクザク踏みしめながら、Aは隣を歩くハンナに聞く。

ハンナは寒さに耐える様、手を擦り合わせながら「女神だからね」と言う。

「女神？」

「Aがハッフルパフの女神だって言う噂は、フィルチにまで届いてるの。
下等なハッフルパフに目立つ生徒が出て来るのを、フィルチはよく思っていないの。
だから執拗に粗探し含めて、貴女のチェックが長かった訳。
闇の品を持っていたら、何か言えると確信していたのね」

ハンナの言葉に、Aは顔を顰める。

フィルチはAのチェックが終わるなり、彼女自身にも分かる様に舌打ちをしていた。

あれはそう言った意図だったのか。

ズレてきた耳あてを元の位置に戻しながら、Aはそれ以上ハンナと会話するでもなく、黙々歩幅を進めてホグズミードを目指した。