その道の先へ－謎のプリンス① (ページ16)

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許可ページ16

授業で慌ただしい中、生徒達にとって休息であるホグズミード行きが決定したと言う旨の紙が、大広間の掲示板に張り出されていた。

「A、今回もホグズミードに行かないの？」

「はい多分……」

ハンナに問われ、彼女は曖昧に頷く。

ダンブルドアに言えばもしかしたら、申請の許可を出してくれるかもしれないが、中には事情があって行けない子もいるのだ。

出来たらダンブルドアに頼らず、行かない事を選択したかっが……何故かハンナは、頑として今回は譲らなかった。

「ダンブルドアに頼んだら？許可、出してくれるかもよ」

「あ、あの、ハンナ、一体どうしたの？」

やたら顔を近付け鬼気迫る表情で言われて、Aはたじろぐ。

表情を変える事なく、ハンナはだってと言葉を続けた。

「ここ最近なんだかA、無理してそうだし。
友達だから分かるもん。
あのジルとの件もあるし」

「あ、ああ」

ジルとの件と言うのは、闇の魔術に対する防衛術での事か。

その他諸々も、ハンナは気付いていたのだ。

Aがホグズミードに行くと言わない限り、ハンナは引き下がらないと分かり、彼女はダンブルドアに頼んでみますと言った。

ハンナは納得した様な顔で、ようやく引き下がってくれた。

なら今からでも行きなよ、とハンナは言い、その場を離れて行く。

流石に実行しないと後から色々言われそうなので、Aはダンブルドアに会いに行く事にする。

許可は下りないと思っていたが、ダンブルドアはあっさりと承諾してくれたのだった。