その道の先へ－炎のゴブレット① (ページ4)

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ドレスを買いに(3/3) ページ4

ホグワーツに必要な物を買った後、いよいよドレスを買うことになった。

「A、これなんていいんじゃない？パープル」

「いや、こっちでしょ！髪色に合わせて青！」

「髪色と同じじゃ、帰って目立たないじゃない！
髪色と合わせてドレスの色を選ぶ人って、結構いるんだから！」

ハンナとスーザンが、何故かAのドレスを選ぶにあたって言い合いをしていた。

1人でゆっくり選びたいので、Aはおずおずと手を挙げて意見を申す。

「あの、出来たらゆっくり自分で……」

「駄目よ、A！」

「そうよ！だって貴女、あまり普段オシャレとかしないから、簡単に着れて適当なもの選びそうだし！！」

ハンナが何気に失礼な事を言って除けているが、事実その通りなので、Aは何も言えなかった。

ただ愛想笑いを返すのが、背いっぱいである。

ハンナとスーザンが再び言い合いをするのを機に、Aはこっそり2人から遠去かり、色取り取りのドレスを眺める。

どのドレスも派手な色が多く、おまけに高そうだ。

簡単に着れないものでもいいから、出来たら目立たない色合いがいいなと悩みながら見ていると、1人の女性店員が話し掛けて来た。

「何かお悩みですか？」

「あ、実は……」

Aの悩みを聞いて、女性店員は成る程と頷く。

「ならここで待っていて下さい。貴女にぴったりなドレスがありますので」

「はい」

店員はニッコリと笑い、店の奥へと消えた。

数分後に店員は、細長い形状の箱を持ってこちらにやって来る。

「これなんて如何でしょうか？」

「わ、綺麗……」

中に入っているドレスを見て、Aは思わず感嘆の息を漏らす。

このドレスなら、ハンナもスーザンも文句は無いだろう。

ドレスを買った彼女は、未だ言い合いをしているハンナとスーザンを止めに入った。

Aがドレスを買った事を知るや、中身を見せてとせがんで来たが、着るまで内緒だからと彼女は言うのだった。