番外編 ページ30
「そうだな…まずは自己紹介してもらおう」
ナルト、サスケ、サクラの担当上忍となったはたけカカシは、班の最初の活動として自己紹介をすることにした。
自己紹介、といってもあくまで簡易的なものだ。秘密主義の忍はあまり自分の身の上話はしない。
「…どんなこと言えば良いの?」
「将来の夢とか趣味とか…ま!そんなんだ!」
「あのさ!あのさ!それより先に先生自分のこと紹介してくれよ!」
「そうね…見た目ちょっと怪しいし」
はたけカカシは顔の約3分の1が隠れている。上忍には割と多いが、あまり大人の忍と交わりのないナルト達には怪しく見えるらしい。
とは言え、カカシも初対面の相手に色々と話すほど無用心ではない。曖昧にごまかすとナルト達は不満げだったが声を大にして抗議することはなかった。
「じゃ次はお前らだ。右から順に!」
その言葉に、右に座っていたナルトが声を上げた。
「オレさ!オレさ!名前はうずまきナルト!好きなものはカップラーメン。もっと好きなのはイルカ先生におごってもらった一楽のラーメン!
…あ、ねーちゃんの飯も好きだってばよ!で、嫌いなものはお湯を入れてからの3分」
元気よく言うと、さらに続けた。
「将来の夢はァ、火影を越す!ンでもって里の奴ら全員にオレの存在を認めさせてやるんだ!」
なかなか面白い成長をしたなコイツ…
カカシはそう思わずにはいられなかった。
Aに抱えられなくだけだったあの赤子が、こんな風に考えるようになるとは。すべてはAのおかげなのか…
ナルトは最後に「趣味はイタズラかな」と付け加えて、自己紹介を終えた。
そして、次はサスケ。
サスケは険しい顔のまま口を開いた。
「名はうちはサスケ。嫌いなものはたくさんあるが好きなものは別にない。
それから夢なんて言葉で終わらす気はないが野望はある!一族の復興とある男を必ず…」
そこで一呼吸置くと、低い声でつづけた。
「殺すことだ」
随分真逆に育ったな…
それがカカシの率直な感想だった。同じ姉を持ちながらあまりも対照的な二人。やはり、二人の境遇は似ているようで全く違うと思い知らされた。
しかし、殺すつもりなのか……アイツを。
Aの愛した、アイツを。
これからが楽しみになると同時に、恐ろしくもある。
世界を揺らがす二人の物語の始まりだった。
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紗菜 - 続き、待ってます。 (2022年12月13日 23時) (レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ワス - 応援してます(˘ω˘ ) (2022年2月7日 9時) (レス) @page47 id: f51baff03e (このIDを非表示/違反報告)
がー(プロフ) - もう大好きです!絶対続編読みたいです!もうやばいで大好きいいいいいいい!!! (2019年9月26日 0時) (レス) id: 8eb0f6b23c (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます!おもしろいと言っていただけて本当に嬉しいです!とてもやる気が湧いてきました! (2019年6月14日 19時) (レス) id: f204811481 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白いです。更新頑張ってください! (2019年6月13日 7時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:センカ | 作成日時:2018年10月21日 18時