【歌い手×まどマギ】嘘。【まふまふ】

嘘10。 ページ11

sideA

目を覚ますと、そこは知らない部屋。

目の前では、白髪の男性がパソコンで作業している。
どこからどう見てもまふまふさんですね。

発狂しそうな心を落ち着かせて、とりあえず整理しよう。

気絶した
↓
まふまふさんに拾われた。
↓
目の前にまふまふさん。

ここだ。

「あっ！起きた！？」

振り向いてまふまふさんが言った。
よし、後で声で気づいた普通のリスナーってことにしよう。
とにかくこの出会いが願いであることはバレないようにしないと。

「おはようございます……？」

今何時なのかな……

「えっと……おはよう。僕の名前は相川 真冬。
昨日、君が道で倒れたから連れてきたんだけど、覚えてる？」

まふまふさんの本名は相川 真冬なのか。覚えとこう。

「走り寄って下さったところまでは覚えています……」

色々と観察すると、自分のきている服が男性物になっている。

「この服は……？」

「ごめん、服が濡れてたから勝手に着替えさせちゃった……イヤだよね。年頃の女の子なのに。」

服を脱がされたってことか……年頃とかじゃなくて、虐待やいじめの傷を見られたかもしれない方がヤバイけどなぁ。

「いえ……ありがとうございます。」

そうだ、自己紹介しなきゃ。

「不知火 A。14歳です。」

真冬さんは少し何か考えているようだ。

「14ってことは中学生……だよね？学校は？」

聞かれるよなぁ。言いたくないや……

「こ、答えづらかったら言わなくてもいいよ！！
あ、えっと……さっき言った通り、勝手に服を脱がした時に体に……」

見られたか。ヤバイ。

「傷がいっぱいあったのを見てしまって……

もしよかったら質問に答えて欲しいんだけど、
頷くか首を振るだけでもいいから。
君は……



虐待やいじめから逃げてきたの？」

首を縦に振った。

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