鬼舞辻無惨の嫁

31話 ページ32

A『！ﾆｺｯ)こちらこそ、ありがとうございます』

鬼狩りが攻めてきても、この方は絶対に守りぬこう。

そんな鬼らしからぬことを思ったりした日だった。

鳴女said終わり









無「なぁ」

A『？はい』

無「……鬼狩りと全面戦争をすると言ったら……反対するか？」

A『え？』

2人でいつものようにのんびりと過ごしていた時……あまりにも唐突な質問で、思わず聞き返してしまった。

無「その……お前なら、何というかと思って」

……いつかはそうなるだろうと、思ってはいたが……いきなりだったので少し驚いた。

A『………色々と失うものが多いでしょうし……正直、賛成はしません』

無「そうか」

A『でも……いいんじゃないですか？』

無「……は？」

A『人間の寿命からしたら、考えられないような長い間対立してるんでしょう？そうでもしないと、お互いに納得しないんじゃないですか？』

A『………はっきりと決着をつけないと……人間と鬼の互いの気持ちが強いので……この戦いは終わらなそうですし』

A『それに……どうせ、やるつもりだったんでしょう？』

無「まぁ………」

A『ﾌﾌｯ)だったら、思いやり当たって砕けに行ってください』

無「ﾊｧｰ)……それが夫に言う言葉か」

A『ｸｽｸｽ)無惨さんは色々とやりすぎてますからね……砕けに行ってくださいな』

無「死んでもいいのか？」

A『そうなる前に、反省して鬼狩りの方と仲直りしてくださいよ』

A『鬼狩りの人達も……まさか無惨さんに優しいところがあるだなんて思ってないでしょうから』

A『気持ちをぶつけ合って、仲直りしてください』

A『ｸｽｸｽ)よく物語であるじゃないですか。戦いの場でお互いに気持ちをぶつけ合って、敵味方という立場がなくなり皆んなで仲良くなるみたいな感じのが』

A『ﾌﾌｯ)無惨さんにぴったりなやり方じゃないですか』

無「私は、鬼狩りと仲良くなんてしない」

A『まぁまぁ、そう言わずに』

A『……あちらも同じ気持ちでしょうけれど……そうなるのが、私は1番いいと思いますよ』

A『なかなか難しいでしょうけれど』

無「………難しいなんてものじゃない」

A『ｸｽｸｽ)そうかもしれませんね』

A『……そうまでしても、不老不死になりたいんですか？』

無「………ずっと昔からそう思っているからな」

A『……なぜなのか、聞いてもいいですか？』

無「……………単純に、死にたくないだけだ」

32話→←30話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す