検索窓
今日:43 hit、昨日:120 hit、合計:14,131 hit

佰伍拾話 戦闘の渦へと ページ4






前に進むほど、嫌な気配は強くなっていく。多分、無惨がいる場所は近いのだろう。


「このまま行くと地上に出ますね」

「ああ」


無惨を地上に出せた事自体凄い結果だ。それだけでも此方が有利に戦える。…柱や隊員の消耗が多くなければの話だが。伝達はないから、他の柱はまだ生きてはいるだろう。冨岡さん、伊黒さん、甘露寺さん等がどこまで戦えているか。


「カアアアッ!1時間半!夜明ケマデ1時間半!」


鎹鴉が一羽、声を上げる。



……1時間半。あと1時間半粘れば良い。



…………まだ、そんなに…。




「………っあー…」


いや、これは違う。体が不調だからか、思考も鈍っているようだ。邪念は戦闘の邪魔にしかならない。

夜明けまでの時間がどれくらいだろうと、殺らなければ此方が殺られる。それだけだ。


「出るぞ」


悲鳴嶼さんの声がかかる。出口と見られる穴から飛び出せば、景色が一瞬で見慣れた地上へと変わった。


「(…血の、匂いがする)」


木々や土の匂いに混じった、吐き気がするようなそれ(・・)を感じた後は、いつだって良くないことが起こる。身に持って知っているからこそ、不快で、腹が立つ。


「状況を見て、どう動くかはお前達に任せる。良いな」

「はい」


その指示で、悲鳴嶼さんからほんの少し距離をとる。不死川さんも同様に距離をとり、ほんの一瞬だけ俺へ視線を寄越した。

そして、そう長くはない距離を走れば、





まず耳に入る、激しい音と切羽詰まった声。



次に、必死で戦う柱が目に入り



その中心に佇む、人ならざる者を捉えた。





───────鬼舞辻無惨!!





俺達は同時に地面を蹴り、戦闘の渦へと入り込んだ。




佰伍拾壱話 疑問に思う事→←佰肆拾玖話 同じ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (66 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
500人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 男主 , 胡蝶しのぶ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

キーウィ(プロフ) - のり弁さん» ありがとうございます!ゆっくりですが更新がんばります!! (2022年12月11日 13時) (レス) id: 7ced2abfb9 (このIDを非表示/違反報告)
のり弁(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!!更新無理なく頑張ってください!楽しみに待ってます!! (2022年10月29日 18時) (レス) @page5 id: 7ca11e8a47 (このIDを非表示/違反報告)
キーウィ(プロフ) - ぷっちんさん» 遅くなりすみません💦ありがとうございます!更新頑張りますねI (2022年8月28日 17時) (レス) id: 7ced2abfb9 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちん(プロフ) - 久々に見直していたらなんだか面白い展開に!更新心待ちにしてました、これからも無理せず更新頑張って下さい!応援してます! (2022年7月16日 15時) (レス) @page3 id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
キーウィ(プロフ) - のあさん» 長い間お待たせしてしまいすみません…。そう言っていただき嬉しいです!ペースはゆっくりですが、これからもよろしくお願いします。 (2022年6月26日 14時) (レス) id: 7ced2abfb9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:キーウィ | 作成日時:2021年11月23日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。