検索窓
今日:70 hit、昨日:65 hit、合計:180,658 hit

合コン…? ページ33

週末

「カンパーイ!」

グラスのぶつかる音と共にワイワイと賑わいだす。

「すみません、烏龍茶頂けますか」

「やっぱたまんねーなタダ酒はよォ!!」

萩原に頭数合わせとして呼ばれた班長は、機嫌良さそうにジョッキを片手にしている。

「それで班長、彼女持ちだっつーのにきてんのか…」

「えー、伊達君彼女居るんだー」

「わかるー♡」

「鶏串10本追加で」

「松田くんは?」

「あ゛!?」

「い、いないよね…わかるー…」

「私もそれはわかりますね、お冷3つお願いします」

「どういう意味だよ、つーかなんでお前がいるんだよ!!」

ギロリとこちらを睨む松田の視線をメニューでやり過ごす。

「いえ、私は奥の2人と不在の萩原くんに呼ばれただけなんで」

お気になさらず、と返して届いた烏龍茶に口をつけて、焼き鳥の串を取る。

あ、美味しい。

居酒屋に来るのは初めてだったが、料理が美味しい。
合コン、とか賑やかな雰囲気にはあんまり乗り気じゃなかったが、これはこれで悪くない。

−−−−

「えーっ、じゃあ新宮さんってトリリンガルなんだ!」

「トリリンガル…まぁ英語はそんなになんで、バイリンガルにはなるんですけど」

「年下なんて信じられないー!!大学どこ行ってたの?」

「パリの大学ですね」

「向こうでは一人暮らし?それとも学生寮とか?」

「一人暮らしだったんですけど、
途中から先せ……向こうの知人の家に居候させてもらってました」

「じゃあさじゃあさ!フランスに居た間、彼氏とか居なかったの?」

「いえ…その手はからっきしで」

「えーーっ勿体なぁい!」

どうしてこうなった
烏龍茶を片手に視線を同期たちに向ける。

(なんで合コンなのに私にばっか話振られるんだよ…!)

じとり、と睨む視線に5人は楽しそうに笑う。

「Aちゃん大人気だねぇ〜」

「ほらな?新宮、皆仲良くなりたいんだって」

ニヤニヤと笑うゼロに、ますます眉を寄せた。
私の事知ってなにか楽しいことあるんだろうか……

「趣味は?」

「新宮は好きなものとかあるのか?」

「特技は〜?」

「猫好きなのか?」

「烏龍茶追加するか?」

しまいには一緒に質問してくるもんだから、いよいよ呆れた。
気遣ってくれるの班長だけだよ

「…あーもう!なんで君らまで混ざるんだ!
私に振るな!合コンだろ!?」

「えーでも」

「オレたちも新宮さんと仲良くなりたいんだって〜」

「気になる子に質問したらダメかー?」

「洗いざらい教えてもらうからな?」

だめだ、こいつら酔ってやがる。

たまには悪くない→←高いところ危険



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
294人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

しゃ〜け(プロフ) - 早桃さん» 早桃さん、コメントありがとうございます〜!!!面白行っていただけてもうめちゃくちゃ嬉しいです!!頑張って更新していくので、今後も是非よろしくお願いします〜!! (2022年12月27日 1時) (レス) id: 8454d3df8d (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - すっごい好きな作品です!面白い!これからも無理せずに更新頑張って下さいね!応援してますぅぅぅ! (2022年12月26日 12時) (レス) @page37 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しゃ〜け | 作成日時:2022年12月19日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。