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遅めの風呂から上がり、とっとと部屋に戻ろうとしていた時にも、そいつは居た。

「松田」

びっくりしたような表情で、新宮はこちらを見つめていた。
こいつも風呂上がりなのか、まだ濡れている髪のせいで、来ている白いTシャツの肩口にぽたぽたと水滴が垂れていた。

何してんだこのバカ、風邪ひくぞ。

「何してんだよ、んなカッコで」

腕組みしたままの新宮が言うには、どうやら萩を待っていると。
指さす先には6.7人ほどの女子の集団。

「災難だな、お前も」

まあ俺には知ったこっちゃない。とっとと帰って寝る。
「ご愁傷さま」と言う代わりに軽く片手を上げて、新宮の横を通り過ぎようとした。

いや、出来なかった。

「頼む、松田」

ギュッと強く腕を掴まれる。

「萩原が戻ってくるまでここにいてくれ!!」


ちく

(?)

何だ?

「な…頼む!!」


一瞬感じた胸の痛みに気を取られていると、
あろうことか胸の前で手を組むように、俺の手を握って来た。


風呂上がりでまだほんのりと赤い頬と、濡れて少し重たくなった前髪から、普段の気怠い表情からは想像もつかないほど真っ直ぐ、その大きなオレンジの目がこちらをじっと見つめた。



可愛い


可愛い…?

長らく感じていなかったその感覚に心臓が一気に音を立て始めたのがわかった。

そういえば、こいつ顔は整ってるよな。
少しつり目がちで日本人離れしたような顔立ちに、そのグレーの髪によって引き立つ目の色。


そして、ここで俺は気づいてしまった。



こいつ………胸あんじゃねえか!!!!!



普段のジャージ姿や警官服の時よりも、明らかにある。
かっちりとした服装でなく、よりTシャツというラフな格好なことが尚更その事実を強調していた。


ほんとにこいつ、何つー格好してやがる!!



「あ、ああ……わかったよ!!わーったから!!

手……離せ!」



顔に熱が集まってくる感覚に、慌ててその手を振り払って顔を背けることしか出来なかった。


(くそ………あっちぃ)


これはあれだ、きっと風呂のはいりすぎでのぼせたんだ。

「本当か!?ありがとう!松田!!」

「……おう」


嬉しそうに、安堵するように笑みを見せるこいつに
また少しだけ、胸が鳴った。



その後の会話で、こいつが未成年だと知った時は………



違う意味で心臓が鳴ったけどな。

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しゃ〜け(プロフ) - 早桃さん» 早桃さん、コメントありがとうございます〜!!!面白行っていただけてもうめちゃくちゃ嬉しいです!!頑張って更新していくので、今後も是非よろしくお願いします〜!! (2022年12月27日 1時) (レス) id: 8454d3df8d (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - すっごい好きな作品です!面白い!これからも無理せずに更新頑張って下さいね!応援してますぅぅぅ! (2022年12月26日 12時) (レス) @page37 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃ〜け | 作成日時:2022年12月19日 2時

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