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「コラ貴様ら!真面目にちゃんと走れ!」
教官の叱責がまたグラウンドに響く。
「はぁ……めんど」
少しだけ走るペースを上げて、先頭を走る松田、降谷、萩原、伊達に追従していく。
(さっさと終わらせるか)
またペースをあげる。
ほとんど横に並んだ時、天パがこちらを見て訝しむように口を開いた。
「あ?テメー昨日の……」
「……」
「ンだよ無視かよ」
「また教官に怒鳴られたいか?」
視線をそちらに向けることなく、そう返した。
松田はと言うとまた悪態付きながらそのペースをあげる。
「あれ?陣平ちゃん知り合い?」
「別に……夜にちょっと会っただけだ」
「へぇー!こんな可愛い子捕まえて何してたんだよ陣平ちゃん!
あ、俺は萩原研二!んで隣の天パは松田陣平って言うんだ、よろしくね〜」
そうにこやかに萩原は笑顔を浮かべて手を振った。
特に答えるでもなく、軽く頭を下げる。
「んで……テメーの名前は?」
「……新宮」
「新宮?」
今度はその名前に降谷が反応した。
「何?」
「女子首席が同じ教場だと聞いていたが、君の事か」
「ふーん、そういう君は学年首席だろ?」
自分が女子首席だと、正直どうでもいい。
「へぇ〜!!新宮ちゃんすごいんだね!
俺ソンケーしちゃう!」
「そう」
随分と素っ気ない返しをするAの横に、今度は松田が並んだ。
「お前にゃ負けねー」
「はぁ?」
喧嘩を売られた気がする。
というか完全に売られたな。
「はっ、負ける負けないだの言ってる暇あるなら、
その口動かすより足動かせば?」
「あ゛!?」
「だいたい私は、昨日のお前らの喧嘩の音で目が覚めてんの。だのに当人は気にもしてないようだし」
「へーへー、サーセンでしたー」
「(イラッ)」
松田を置いて、さらに足のペースを上げる。
自慢じゃないが、これでも持久力にはそこそこの自信がある。多少ペースを上げたところで、きつくなる訳もなく。
「あっ…おい!!」
「凄いな……あの速さで走れるのか」
「こりゃ俺達も負けてらんねーな!」
「ついてきてみなよ、問題児」
「んだとこのチビ!!」
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しゃ〜け(プロフ) - 早桃さん» 早桃さん、コメントありがとうございます〜!!!面白行っていただけてもうめちゃくちゃ嬉しいです!!頑張って更新していくので、今後も是非よろしくお願いします〜!! (2022年12月27日 1時) (レス) id: 8454d3df8d (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - すっごい好きな作品です!面白い!これからも無理せずに更新頑張って下さいね!応援してますぅぅぅ! (2022年12月26日 12時) (レス) @page37 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃ〜け | 作成日時:2022年12月19日 2時