第十三話:日日是好日・・？ ページ16
今日は俺の妹である優里菜からの約束で万事屋に来ている。けど、正直俺は心配だ。何せあのアホ妹は大体の確率で割とどうでもいい事の報告なのだ。
・・・まぁ、もし重要なことなら大変なので少し憂いながら万事屋に向かっていく。
「よーっす、来たぞバカいも・・・・・・何やってんだよ」
何故か飛行機のポーズっぽい体勢をして、バカ妹の優里菜は出迎えてくれた。
「ミッション・インポッシブルの中盤のや──｣
「知るか。つーかお前、ミッション・インポッシブル興味ねぇだろ」
「あ、バレたー？」
「バレるわ」
そんな呑気な会話をしつつ、靴を脱いで中に入って行く。正直なところ、万事屋のメンツ───坂田とメガネ坊主、そして神楽にはあまり会わない。
「あ、希美さん！」
「よ、坊主。優里菜が迷惑してないか？」
「いえ、特に・・・元気な事以外は」
そうメガネ坊主の新八とだべる。すると
「あら、希美さんも来ましたのね｣
居間に差し掛かった所で、傍らでメガネ坊主の姉のお嬢・・・妙の声がした。妙とは以前働いてるキャバクラでピンチヒッターとして呼ばれた所で仲良くなった。因みに、キャバ嬢から何故か「姐さん｣って言われてる。ピンチヒッターなのに。
「珍しいなおい、なんか用事か？お嬢」
「いいえ、用があるのは・・・」
妙は視線を、眼帯をした好青年に向ける。
「・・・お前は、確か柳生んトコの」
「久しぶりだ、希美殿」
柳生九兵衛。道場の跡継ぎである男装の麗人。以前妙絡みのいざこざに巻き込まれて優里菜はノリノリでやってきたが、俺はいやいやそこに向かった。
そこで、変な四人組───いちご100％とやらのオマージュの四人組とバトったのは懐かしい。
「なんかさ、きゅーべーの家でやべー事が起こってるんの」
「やべー事？」
優里菜の話を聞き、俺は九兵衛と向かい合うようにソファに座る。
「実は・・・・最近道場の天候がおかしいんだ。天気予報では晴れていても、道場の所だけ突風や落雷が起こる頻度が高くなってる｣
「突風や落雷・・・・」
突風や落雷が起こる。俺達の世界では霊脈という魔力の中枢域の乱れによる異常現象と片付けられるが、この世界では霊脈は存在しない。故に考えられるのは────
「なぁ、キュー。ここ最近で変なのとか送られてなかったか？」
「・・・・一つあるが、それは実際見てもらった方がいい」
「そうか・・なぁキュー。その関連に詳しい専門家も呼んでいいか？｣
俺は九兵衛に問いかける。
「勿論だ」
九兵衛は快く了承した
第十四話:麗人の女史→←幕間:絶唱《美麗サイド》 ※過激表現あり
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