短編:溶けたショコラは誰の味？（�供� ページ20
結論から言って、尾行が苦手な荒木雪乃にプロの警察官である沖田 総悟の後をつけるのは、無理だったらしい。
そもそも、何時から気づいていたのか。
それに手に持っているチョコは誰のだろうか。
渡したい人って誰なのか。
問いただしたい事が頭の中でぐるぐる巡っていて、ショートしそうだ。
今の自分の表情は、きっと真っ赤になっているはずだ。
一緒に歩いているのに、どこか夢見心地のようだった。
そして、何時もの帰り道に差し掛かった途端。意を決して、雪乃はさっきからの疑問を口にする。
「沖田。そのチョコはなんや。お前も龍斗達にチョコを渡すつもりなんか｣
「ンな訳ねェよ。なんで俺が野郎に、ましてやあのガキ共にチョコを渡さないといけないんでィ｣
デパートで買ったドーナツを不味そうにぱくぱくと飲み込む沖田。
「そんな言い方ないやろ？今どきは恋人同士に送るチョコだけじゃなく、感謝の気持ちを込めて送るチョコもあるんやぞ！野郎同士だって、友チョコとかあるやろ？」
・・・・・沖田は意味が分からないように首を傾げた。
「ま、まぁとりあえず。そのチョコはなんや。誰に渡すようなんや。あんたがチョコを渡すなんて、余程好きな奴なのか、それとも余程酔狂な奴だったり・・・」
気がついたら家に着いていて、何気なく玄関を開けようとがちゃがちゃと音を鳴らして開けようとする────。
すると。がちゃ、と音を立てて玄関の戸に沖田の右手が伸びてきた。
何が起きたか分からず、雪乃はびくりと驚く。
「それは、アンタが一番知ってるじゃないんですかィ？」
「へっ？」
「俺が誰にチョコを渡すなんて・・・一人に決まってるじゃねェですか」
首筋から伝わる沖田の声に、ぶるりと背筋が震える。
まさか、この体勢は。よくティーン向けの少女漫画である展開。
─────逆壁ドンなのではないか。
それに、沖田が珍しくデレたような口振り。
─────天変地異でも起こるのではないか。
「・・・・・・・・まさかやけど、そのチョコ。うちに？」
振り向いて、沖田に問う。
沖田は、何も言わず笑みを浮かべた。
「─────────!!!!!!」
頭の中で、何かが弾けた。
頭が、真っ白になって、意識が途切れた。
短編:Craving（土方×希美）→←短編:溶けたショコラは誰の味？（沖田×雪乃）
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神埼梨花(プロフ) - riiuさん» 色々ごちゃまぜ(´°Д°｀) (2019年11月15日 22時) (
レス) id: a74ed67423 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 優里菜ちゃんに聞くんか…嫌な予感しかしませんね本当にありがとうございました（） (2019年11月15日 22時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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