Ep.57 ページ9
横で得意げな顔で腕を組む嶋田さん
それを横目で見る私と滝ノ上さん
嶋「まだ完成系じゃないけど、
俺直伝のジャンプフローターだ。」
嶋田さんはまさかここで使うとは思ってなかったらしく
失敗しても当たり前だと言っていた。
『ネットに当たったとはいえあそこまでって
結構練習したんじゃないんですか?』
嶋「忠は部活が終わったあと俺の店に来て毎日練習してたよ」
『全然知らなかったです。
いつも帰るの早いなーとは思ってたんですけど』
嶋「忠さ、1年でスタメン出れないのは当たり前だけど
これからもこのままじゃダメだって俺のとこ来たんだよ」
『そんな裏話が...』
嶋「俺インハイ予選までで完成は無理だぞって言ってたんだけど
まさか烏養が使うとはな...」
烏養さん山口くんが使えるの知ってたんだ...
なんてちょっと感心しつつもコートでは苦しい戦いが続いている。
1点決めればまた1点決め返されのエンドレス
ついに30点目に突入した。
及川女子「うわぁ30点超えたぁ...!」
『頑張って逃げ切って烏野!』
ここで及川くんのサーブのターンが回ってきた。
烏野のコートからは大地の"1本できるぞ!"と聞こえてくる。
『大地ナイスキー!旭いけ!!!!!』
返された!!しぶといよ青城!!
さすがとしか言いようがないけどやっぱ負けたくない!
けど虚しく最後の最後にドンピシャで上がった影山くんのトス
それを打った日向くんのスパイクは3枚ブロックに止められ
コートに落ちた。
悔しい...悔しい最後の速攻完全に読まれてた。
『くぅ…悔しい...泣』
あの嬉しそうな青城が少し憎らしく思えてしまう。
明らかな実力差はあったと思うだけど悔しい...
澤「整列!ありがとうございました!」
「「ありがとうございました!!!!!」」
観客席からはあの及川女子達が私達の学校に向かって
少し涙を浮かべて拍手を送ってくれた。
嶋「おつかれ!」
滝「いい試合だった。」
私は皆の悔しそうな顔を見て何も言えなかった。
本当はおつかれって言いたいところだけど
何も言えなかった。
滝「俺おつかれ、とかいい試合だったって
言われるのめちゃくちゃ嫌いだったな。
でもいざここに立つと言えることが無くなるんだな。」
何故か言葉を失ってしまうのは私だけでは無かったみたいだ。
みんなの元に行ってもきっと私は何も言えないだろう。
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ビト(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます。修正しました! (2020年11月3日 7時) (レス) id: 8b26d55bc1 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 40ページ 形 ではなく 肩 ではないでしょうか? (2020年11月3日 6時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ビト | 作成日時:2020年10月7日 10時