青春の12ページ ページ13
.
『ずっとAさんが好きでした。付き合って下さい。』
えっと…これはどうしたらいいのかしら。朝学校に来たら下駄箱に【昼休み中庭で待ってます。】っていうメモが入ってて来てみたらコレ。
正直この男の子が何年生なのかも分からないし、もちろん名前も知らないし、そもそもずっとってどのくらいのことを言ってるの?幼馴染達と同じ期間じゃない限り、ずっとって言葉は認めないわ。そう考えると私ずっとあの7人と過ごしてるんだな…他に友達って言えるような人が居ないことに今気付いた。うっわ悲しい!
『…Aさん?』
やばいやばい、別のこと考えてたら彼の存在を完璧に忘れてたわ。
「えっと…申し訳ないんだけど、貴方のお名前も学年も知らないし…。それに私大好きな人が居るのでごめんなさい。」
『大好きな人って!?だ、誰ですか?!』
「ずっと私のこと好きだって言ったのに何も知らないのね。それじゃあ私、お昼食べたいから失礼します。」
お腹が今にもなりそうだったから慌ててその場から立ち去ると同時にグギュルルって音が鳴り響いた。一層の事彼にもこの音聞かせてあげればよかったかな。
合言葉を交わして、久義が開けてくれた生徒会室のドアの向こうではみんながご飯を食べていた。
間島「どこ行ってたの?」
「中庭。」
小野「何しに?」
「愛の言葉を聞いて来た。」
日野「どういうこと?」
「顔も名前も学年も知らない人に告白された。」
福山「なんでそんな面白そうな事、俺らに言わねえんだよ!」
そう言って机を叩きながらすごく残念そうな顔をする潤。本当こいつ悪趣味。そもそも告白されるなんて思ってなかったから言う必要もないと思っただけだし。
お弁当を広げて食べようとした時に、
立花「で…、付き合うの?」
その言葉を聞いた瞬間みんなが急に静まって私をガン見してくる。怖い怖い。
近藤「どうなの、A!」
「お願いだから詰め寄ってこないで。すごい近ちゃん大迫力で怖いから!」
近藤「ごめん。」
「付き合わないよ。だって彼のこと何も知らないもん。」
そう伝えると、みんなの止められた時間が再び動き出した。
「そういえばずっと好きでしたって言われたんだけど、ずっとって何年のこと言ってると思う?やっぱり16年?」
福山「A、俺らが過ごした期間を基準にすんな。」
間島「むしろそんな長い期間Aのこと好きでいてくれた子の顔も名前も学年も知らないのは事件。」
「それもそうだね。」
.
507人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霜月藍(CV日野聡)(プロフ) - ぽんさん» あ、マスター主人公だったのか(←ノるなよ)。でもぽんさんの想い、ちゃんと伝わってますよ。私も同じ想いです。こんなおじいちゃん、いや、親戚の叔父ちゃんとかでもいいから近くに欲しい。 (2018年3月9日 22時) (レス) id: f1de22f120 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - 霜月藍(CV日野聡)さん» もしかしたらマスターに一番夢を込めてるかもしれない…こんなステキな大人がいたらいいのに、という私の妄想が溢れたマスターのお話です(違う) (2018年3月5日 15時) (レス) id: 5a878bcdf8 (このIDを非表示/違反報告)
霜月藍(CV日野聡)(プロフ) - どうしよう....マスターが好きすぎる (2018年2月2日 11時) (レス) id: e604f57806 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - アキラさん» コメントありがとうございました。これからもゆるーい空気感でやっていきます!また遊びにいらしてください♪( ´θ`) (2018年1月9日 18時) (レス) id: 1dc41fe2db (このIDを非表示/違反報告)
アキラ - こんばんわ。読んでいてとても楽しいです!!これからも更新頑張ってください!応援してます。 (2017年12月28日 1時) (レス) id: 52d4259820 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぽん | 作成日時:2016年10月31日 7時