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Aside
それから年が明けて、2月の下旬。先週ついに貯金が底を付き、お母さんが買ってきたものの残りを食べて生活を送っていた。
それでも変わらず余白堂に通い、小山さんやまりさんに教わりながら勉強を続けている。
私が見ても分かってしまうくらいガッツリ痩せてしまったので、2人の心配の声は痛いほど聞いたが、私は未だ2人に本当のことを話せていなかった。
私が話したのは、成さんは暫く来ないことだけ。お母さんのことも何も言わなかった。
今までは勉強を初めてもオタ活ならぬものは続け、雑誌やラジオ、見れる時はテレビも見ていたが、それも全部辞めた。
成さんを見ると辛かった。申し訳なさで溢れてしまう。怖かった。
あんなに行きたかった成さんの舞台、モダンボーイズも結局申し込めなかった。
まあ、そもそもお金がなかったから何も買えなかったということなのだが。
まりさんはお昼休憩をしなくなった私を無理やり休憩室に入れ、毎日おかずを分けてくれていた。
｢無理に言わなくていいから食べて｣と私にお弁当を振る舞うまりさんは本当のお姉ちゃんのようだった。
｢Aちゃん、ご飯行こっか｣
隣にいた小山さんが勉強していた私の顔を覗く。
｢今は大丈夫だよ｣
｢いや行こうよ。何も持たなくていいからさ！｣
小山さんは私を連れていこうと腕を引っ張って余白堂を出る。服の下の痛みが私の顔を歪ませた。
__昨日、お母さんから私への｢愛｣が突然激しくなった。
と言っても、初めて煙草の跡をつけられた日から2日に1度は帰ってくるようになり、私が意識を飛ばすまで拳を振り下ろし続けた。
それで深夜に目が覚めて、寝れなくなって、そのまま朝になり、学校に行く。
そんな生活が続いた。
2月28日
小山さんに連れて来てもらったファミレスは、とにかく安くて美味しく、気軽に入れる店だ。
｢好きな物食べてね！｣とメニューを私に渡してニコニコしている。
あまりお腹は空いていなかった。___慣れたのかな。
断食を好き好んでいる人がいるが、私はそれが理解できない。
食べないことで体の調子を整えると言うが、私の体調は悪化するばかりだ。
頭もズキズキするし、寒気もする。
まだまだ頑張らなきゃいけないと考えるのにも無理がでてきた。本音、私、限界かも...
｢あまりお腹空いてないからコーンスープにしようかな｣
｢本当にいいの！？遠慮しないでよ〜 じゃあポテトは？どう？｣
｢あっ、じゃあそれも｣
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紫翠(プロフ) - 八百万さん» 八百万さん、コメントありがとうございますとても嬉しいです！！現在この作品の第2編(まっすー編)も連載中ですのでそちらもぜひお楽しみください！ (2021年6月22日 21時) (
レス) id: ea39d4d25c (このIDを非表示/違反報告)
八百万(プロフ) - 最初から一気読みしました！とても面白くて気づいたら読み終わってました！こんな面白い小説を読めてよかったです！ありがとうございます！ (2021年6月22日 16時) (レス) id: 6b4fee2f31 (このIDを非表示/違反報告)
紫翠(プロフ) - momoさん» momoさん最後まで読んでくれてありがとうございました！こうやってコメント頂けて本当に嬉しいです(泣) 今後とも紫翠をよろしくお願いします！！ (2021年4月20日 0時) (レス) id: ea39d4d25c (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 完結おめでとうございます！思いでの本屋さんは、更新されたら絶対に一番最初に読む！くらいな勢いで好きでした！(今もめっちゃ大好きです！)完結しましたが、また読み返します！ (2021年4月19日 18時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
紫翠(プロフ) - momoさん» STORYも最高でしたね(涙) (2021年4月3日 19時) (レス) id: ea39d4d25c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫翠 | 作成日時：2021年3月15日 0時
