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シゲside
小山からAが体調が悪くて帰ったとLINEが来た。
少し心配だったし、最近行けてなかったからその2日後に余白堂に足を運んだ。
着くと黙々と勉強をしているAがいた。
｢A。……A？｣
｢わっ！！えっ成さん？｣
驚いた顔でこっちを見つめる彼女の手元には英文がびっしり詰められたノート。
確実に成長していると、つい親目線になり嬉しくなる。
｢久しぶりだね成さん。お仕事忙しいんだよね。体調崩してない？｣
｢それを言うならこっちの方。この間体調崩したんでしょ？小山から聞いた。｣
｢あっ、ばれてたか｣
｢シンメですから｣
笑いつつ、いつもの席に腰をかけ再びAを見る。
｢あれなんか痩せた？増して小柄に見える｣
｢えっ…そうかなあ？｣
｢頑張ってる証拠かもね。でも本当に無理したらダメだよ。｣
｢ありがとう、成さんもね｣
久しぶりにここに来たからか、Aの笑顔がやけに眩しくて、仕事の疲れが癒された気がした。
｢そう言えば成さん。明日直木賞の発表だよね？ドキドキだね。｣
｢明日は事務所で待会をするよ。今ニュースとか見てないでしょ？結果分かったら電話するよ｣
｢ありがとう！じゃあそれまで言わないようにまりさんに言っとく笑｣
｢うん。あ、久々に国語見ようかなあ｣
｢あ〜、漢文が分からないから聞きたいかも｣
こんなにもたくさん努力している彼女は外から光を浴びている俺なんかよりずっと輝いて見えた。
Aside
幸い、貯金箱に多少のお金が残っていた。
と言っても1週間ギリギリ切り盛りできるくらいの。
1日3食も食べていたらすぐに底を尽きてしまうが、昼を食べないとまりさんや小山さんに心配されてしまうから
昼ご飯だけは食べるようになった。朝と夜は今のところ食べなくても生活できている。
まだこの生活が始まって2日しか経っていないから、しばらくは続きそうだし様子見。
……怪我とかは、上手く隠せる位置に集中していた。
煙草の跡は腕とかお腹とか。痣とかもその辺。
12月でまだ寒い時期。長袖しか着れない冬だったという所だけは助かったと思う。
歩くにもリュックを背負うにも痛みを感じたし、違和感も感じられたが、
まりさんにはダイエットを始めて筋肉痛と伝えたら信じてくれた。
周りの人なんか今までいなかったのに。
大切にしなきゃいけなかったのに。その人たちから本当の事を隠す生活なんて。
自分のことばかり。最低だ...
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紫翠(プロフ) - 八百万さん» 八百万さん、コメントありがとうございますとても嬉しいです！！現在この作品の第2編(まっすー編)も連載中ですのでそちらもぜひお楽しみください！ (2021年6月22日 21時) (
レス) id: ea39d4d25c (このIDを非表示/違反報告)
八百万(プロフ) - 最初から一気読みしました！とても面白くて気づいたら読み終わってました！こんな面白い小説を読めてよかったです！ありがとうございます！ (2021年6月22日 16時) (レス) id: 6b4fee2f31 (このIDを非表示/違反報告)
紫翠(プロフ) - momoさん» momoさん最後まで読んでくれてありがとうございました！こうやってコメント頂けて本当に嬉しいです(泣) 今後とも紫翠をよろしくお願いします！！ (2021年4月20日 0時) (レス) id: ea39d4d25c (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 完結おめでとうございます！思いでの本屋さんは、更新されたら絶対に一番最初に読む！くらいな勢いで好きでした！(今もめっちゃ大好きです！)完結しましたが、また読み返します！ (2021年4月19日 18時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
紫翠(プロフ) - momoさん» STORYも最高でしたね(涙) (2021年4月3日 19時) (レス) id: ea39d4d25c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫翠 | 作成日時：2021年3月15日 0時
