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シゲside
俺は自分のマスクをゆっくり外した。
｢え？｣
｢なにか｣に気づいたAちゃんが固まっている。
可愛い...
｢え、え！？ シゲちゃ、え、ん？か、かかか、加藤さん？ですか？｣
｢うん、そうだよ｣
｢えーーーーーー！？｣
慌ててお茶碗と箸を置いて口元に手を当て、大きな目でこちらを見ている。
そのとき見えたAちゃんの腕には紫、黄色、緑で編まれたミサンガ。
嬉しくてもっとニヤついてしまう。
｢え？どうして？え、成さんですよね？｣
｢そう。成亮だから、頭文字で成。｣
｢あっ、あのエッセイも...！｣
動揺しているAちゃんの言葉を拾い、事の成行きを説明した。
｢ああ、俺近くの本屋行って自分の本がどのくらい売れてるのかとかたまに見てるんだよね。
と言っても余白堂は昔からの行きつけなんだけど。
たまたまエッセイの所に行ったらAちゃんが上をずーーっと見上げてるわけ。俺の本じゃんって、面白くなっちゃって。｣
｢それに、NEWSのファンだって気づいてたから余計面白くて｣
｢気づいてたんですか！？｣
無我夢中に俺たちは話しだした。
｢だって1か月前と先週持ってた雑誌。
22日のでしょ？連載、見てるでしょ？笑
それに本読んでた時、イヤホンからSilent love聴こえて来たし笑｣
｢あっ、雑誌！イヤホン音漏れしてたんだ...｣
｢何となく、心地いいなって。あ、ライターって嘘ついてごめんね？｣
｢えっ？あっ、いえ、仕方ないですよ。初対面からアイドルやってますとか言えないじゃないですか｣
｢そうそう、迷ったけどね。2冊も本買ってくれてたし。...ぼちぼち受け入れてくれたみたいだけど、因みにNEWSは誰担なの？｣
｢え！？...か、か、加藤さんです。｣
｢おお、嬉しい。だからさっきシゲちゃんって言ってたのね｣
｢あああ！それは、本当に失礼しました...｣
｢いやいいよ、可愛いかったし。｣
｢え？｣
俺は今、完全プライベート。
どこかにすっぱ抜かれてもおかしくない年齢差。
シチュエーション。
でも俺はこの子の力になりたい。気がする。
気がするというのは、この感情が初めてだったから。
まだ憶測に過ぎないけど、多分合ってる。
自分に正直になりたい。
｢あのさ、提案があるんだけど、｣
俺がこの言葉を言ったら、Aちゃんはどんな顔をするだろうか。
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紫翠(プロフ) - 八百万さん» 八百万さん、コメントありがとうございますとても嬉しいです！！現在この作品の第2編(まっすー編)も連載中ですのでそちらもぜひお楽しみください！ (2021年6月22日 21時) (
レス) id: ea39d4d25c (このIDを非表示/違反報告)
八百万(プロフ) - 最初から一気読みしました！とても面白くて気づいたら読み終わってました！こんな面白い小説を読めてよかったです！ありがとうございます！ (2021年6月22日 16時) (レス) id: 6b4fee2f31 (このIDを非表示/違反報告)
紫翠(プロフ) - momoさん» momoさん最後まで読んでくれてありがとうございました！こうやってコメント頂けて本当に嬉しいです(泣) 今後とも紫翠をよろしくお願いします！！ (2021年4月20日 0時) (レス) id: ea39d4d25c (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 完結おめでとうございます！思いでの本屋さんは、更新されたら絶対に一番最初に読む！くらいな勢いで好きでした！(今もめっちゃ大好きです！)完結しましたが、また読み返します！ (2021年4月19日 18時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
紫翠(プロフ) - momoさん» STORYも最高でしたね(涙) (2021年4月3日 19時) (レス) id: ea39d4d25c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫翠 | 作成日時：2021年3月15日 0時
