月魔の館へようこそ[2] (ページ38)

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能力者82人目(千登勢) ページ38

side千登勢

なんだろう？さっきから胸がざわざわする………

まるで
誰かが居なくなるって。

また、大切な人が失う。

また、妹みたいに。。。

もう、、、会えないみたいに。

そんなのはさせない。

させてやるもんか。

行かなきゃ………

「あれ、何処か行くの？千登勢ちゃん。」

車椅子に乗っているまほさんが言う。

『うん、ちょっと嫌な予感がしたから。大丈夫だよ、すぐ帰ってくる。』

優しい言葉をかけて私は瞬間移動をした。

着いた場所は湖。なんか嫌な予感がしたから。

うん？あれって、きりやんさんとアリスさん？
何しているんだろう？……

きりやんさんがアリスさんから離れた。
アリスさんの表情、いつもより違う。
何か、何か、残酷な笑いをしているような。そんな感じだった。

私が声をかけようと思ってた瞬間、
アリスさんは急に車椅子から降りて、湖の中に飛び込んだ。

『あ、アリスさん！！？』

私は急いで鎖を出し、アリスさんを引き上げた。
危なかった。本当に。
アリスさんもしかして、死にたいと思ってやったんの………？そんな事……

「ナンデ止めるんだよ、千登勢サン。オレニハイキルセンスもカチハナイノニ。。」

アリスさん、いつもと違う。。
生きるセンスも価値もない？ふざけないでよ。。

『そんな事はない！アリスさんはまだ生きるセンスも価値もあるんだよ！』

また、大切な人が消えたら。もう悪夢を見たくない。

「ソンナコト？フザケンナ、オレハいっぱい言われたんだ。もう消えても良いでしょ？迷惑なんだよね？千登勢さんは」

私は悲しむよ。それは。

『ふざけないでよ！！私は消えて欲しいなんて言ってない！逆に生きてて欲しいんだよ、貴方を見ると生きてて良かったって毎回思うの！私がいるから貴方は生きてる。貴方が生きてるから私も生きてる。それでも、アリスさんに出会えて良かったと思うの』

涙を流して続けた。消えた妹みたいにならないで欲しくて、生きてて欲しくて。私は言いまくった。

『貴方が死んだら、貴方を大事にしてた人はどうなるの！！また、一緒にお話などをして楽しませてくれないの！！私は悲しいよ………』

そして私はアリスさんを抱きしめた。
また、大切な人が失う。そんな気がしたから。

『綺麗事でも聞こえて良いから、私の光でいて下さい……‼』

お願いだから、生きててよ。。。