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「え...え?A?なんでここに...」
「スグリのだあいすきなお友達だろ?な?」
「...ッ」
ガタリと音を立てて、前から手が伸びてきた。
私とカキツバタさんの間にはスグリの手が挟まる。
ぴゅう、とハルトの口笛が響いた。
まさに一触即発、そんなムードだ。
『あ、あの...スグリ...ひさしぶり』
「交換留学でこっちに来てんのよ知らなかった?」
「...本当?」
スグリが横にいるタロちゃんに確認を取る。
彼女は一つ頷いた。
「うん...いまのは本当」
「ふーん、Aがこっちに...それでカキツバタといちゃついてんだ?随分呑気なもんだな」
『それは違うよ、カキツバタさんとはブルベリーグの話をしてただけで』
「オイラは大歓迎よ?イチャイチャしようぜぃ」
『か、カキツバタさんは黙っててください!』
顔を真っ赤にして否定すると次はするりと頬を撫でられてしまう。この人...そうだ3回留年してるからかなり歳上なのだ...なんだか余裕そうでそれが恥ずかしくて俯いてしまう。
「かわいいねぃ」
「...くだらない、そんなことしてる暇があるならポケモン強くしたら?だから俺に負けるんだよ。」
「ちょいちょーい、俺もいるんだけど!
痴話喧嘩なら他所でやってくんない?身内のそういうのキツいって!」
険悪なムードのなかハルトのわがままボイスが響いた。
やっと助け舟だしてくれた...!
「あ、さっきの人...たしかハルト...」
「や、スグリくん。
俺Aの双子の片割れなんだよね。
まあ適当によろしくやってよ。
で?ブルベリーグ参加の件どうなんの?
俺ら部外者だけどいけんの?」
ハルトが首を可愛く傾げる。
カキツバタさんはすこしうーんと唸って四天王達に視線を送った。
「みんなはどう思う?」
「いいとおもうぜ、燃えるじゃん!!」
「他校の生徒のブルベリーグ参加...前例にありません」
「確かにAさんもハルトさんもすごかったけど...
前例がないものを認めるわけには...いきません」
「なんだよ寂しいこといいやがって
うちの授業うけて、うちの寮に部屋もあんだ。
こりゃもううちの学園の仲間だろ?」
どうやら意見は二分した。
まあ絶対に、ってわけでもないし無茶を通さなくてもいいと思う気もするけど...
チラリとスグリを見ると不機嫌そうなハイライトのない瞳が私を見ていた。うぅ、気まずい。
右肩にはスグリの手、左肩にはカキツバタさんの肘が掛けられていて逃げられる空気でもない。
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きゅんた(プロフ) - きっしーさん» 前半から見ていただいてありがとうございます(^^)♡また次回作もよろしくお願いします(^^)♡ (1月27日 0時) (レス) id: 032da0ee49 (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - 夏芽さん» 読んでいただきありがとうございます!キビキビパニックめちゃくちゃご要望多いです...!どう考えてもペパーとスグリとハルトの三つ巴戦争になりそうなのですが(笑)一回書いてみてお見せできそうなら公開しますね(^^) (1月27日 0時) (レス) id: 032da0ee49 (このIDを非表示/違反報告)
きっしー - この作品とても良かったです!前半から見ていてずっと好きでした!ありがとうございました! (1月24日 19時) (レス) @page39 id: 85d256f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
夏芽(プロフ) - 番外編のキビキビパニックも是非!! (1月22日 6時) (レス) @page39 id: 9ebd3fee2d (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - ルナさん» ヒロアカいいですね!実は10年くらい開設しているサイトなんですけど、マイボードの方にURL載せておいたのでそこからご覧になってみてください!ヒロアカ実は書いてたりするので。こちらのサイトでも何か思いついたら連載しますね! (1月21日 0時) (レス) id: 032da0ee49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゅんた | 作成日時:2023年12月11日 18時