スグリくん、あなたが望むなら。II

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存外あっさりしてるものだなと彼を見習った。


「負けてもここで終わりじゃないし、また挑めばいい。
上には上がいる方が楽しいってもんだし。」

『ハルトのそういうところすごいよね』

「そ？じゃ俺トイレ行ってくるから！Aも頑張れよ！
ちょっとしたら戻ってくるから！」


早口にそう告げたハルトは、モンスターボールを抱えて校舎の中に消えていった。


「ハル坊は男の子だねぃ」

『？』

「ん？いやぁ、こっちの話。
ここはツバっさんの出番かなあっと」


ゆるく伸びをしたカキツバタさんはハルトの後を追うように
彼も校舎へ姿を消した。
　

『(なんだったんだろう)』


...しばらく呆然と彼らが消えた先を見ていた。
スグリのパーティーも戦い方もわかった。


少し構成を変えようと、徐に取り出したフレンドボール。
ここに入っているポケモンは言わずもがなだ。


『(うん、...いこう。)』


バトルコートに足を踏み入れた。
ポケモンの回復を終えたスグリがこちらを睨んでいた。
ザワザワとまだ騒がしいコートの外の雑音がだんだんと遠く聞こえて、自分の心臓の音がやけにリアルに感じる。


「待ってたよ。」

『スグリ...』

「Aを見返したくて俺、努力したんだ。
吐くほど勉強して、ポケモン強くして...
四天王蹴散らしてチャンピオンになって、

それも


全部全部全部！！！！」

『...っ！』

「今ここでAに勝つため！！！」


▼ブルベリーグチャンピオンの スグリが
勝負を しかけてきた！


「俺は間違ってない...答え合わせさせてもらう！」


久しぶりにこうやって対峙するとよく見えるスグリの顔。
辛そうで泣き出しそうで、苦しいって感じの表情だ。


『スグリにとってバトルは...苦しいものなんだね。


私は違うよ、...私はやっぱりバトルが大好き！！！
あなたに勝ってそれを証明してみせるから！』



▼パルデアチャンピオンの Aは
キュウコンと オーガポンを くりだした！


「っよくも！今ここで！！鬼さまさ！！出せたよな！？」

『...オーガポン！ツタこんぼう！キュウコンはほのおのうず！』

「カイリュー！ぼうふう！ニョロトノはてだすけ！」



速さはオーガポンが上だ。キュウコンのほのおのうずでニョロトノに定数ダメージをいれる。

こちらの相性が悪いニョロトノから始末しよう。



ーーー



『ハァハァ』


ニョロトノを片付けてスグリはオーロンゲを繰り出した。
こちらはキュウコンを下げて、サーナイトを繰り出す。

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