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スグリの実力はキタカミで戦った時に知っている。
ポケモンはそこまで強くないイメージだ。
四天王を蹴散らしてチャンピオンになった実力を加味しても
あのパーティーからハルトに勝てるとは思わない。
スグリのことを信じてないわけじゃないけど相手が悪いのだ。
...ハルトには天性の才能がある。
ハルトの使うポケモンの種族値はそんなに高いものではない。ハルトの持ち味は相手の行動を読むこと一点だけ。
要はメタる確率が非常に高い。
人の気持ちを読むことと、されたら嫌なことをしっかり肌で感じ取れるタイプのトレーナーだ。
好きなポケモンだけを使って純粋なバトルを楽しめる
ネモちゃんやタロちゃんのようなエンジョイ勢。
今のスグリとは真反対だ。
ディンダンディンドーン
「只今よりチャンピオンと挑戦者の試合を始めます...」
軽快な校内放送が鳴り響いてわらわらと生徒たちが集まってきた。チャンピオン戦というのはそれだけ重要な試合というわけだ。
「お、きたな」
ハルトの声が響いた。
私もハルトの視線の先を追うとスグリがやってきた。
「先にどっちからだ?」
「俺からだよ。ここで俺に負けたらスグリくんはAと勝負できないよ?」
「それは俺に勝ってからの話だろ」
「...俺はさ、キタカミで友達できて嬉しそうなAの話を聞くのが好きだった。けど、林間学校から帰ってきて明らかに元気なくなっていって以前よりもバトルに勝っても喜ばなくなったんだよ。
...Aは言わねーから俺が言うけどさ
そういうの全部スグリくんのせいだから。
俺はね、君が嫌いなわけ。
だから俺にも戦う理由はあるよ。
俺が勝ったらしっかりAに謝ってもらう。」
その綺麗な顔面、地面に付けさせてやるよ!!
と、魔王のような高らかな笑い声を上げるハルトに頭を抱えた。途中までいい感じだったのに私の片方はどうしてこう人を煽ってしまうのだろう。
スグリがそんなハルトをじっと見ている。
その表情は雪のように冷たかった。
ひゅう、と冷たい風が吹き上げてきて冬の訪れを告げていた。あの日の夏の面影は、もうどこにもない。
▼ポケモントレーナーの ハルトが
勝負を しかけた!
『スグリ、ハルト...がんばれ』
開始早々、誰にも気づかれないように呟いた。
初手、スグリはカイリューとニョロトノを繰り出す。
ハルトはヘイラッシャとシャリタツだ。
ニョロトノのあめふらし、...スグリは雨パだ。
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きゅんた(プロフ) - きっしーさん» 前半から見ていただいてありがとうございます(^^)♡また次回作もよろしくお願いします(^^)♡ (1月27日 0時) (レス) id: 032da0ee49 (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - 夏芽さん» 読んでいただきありがとうございます!キビキビパニックめちゃくちゃご要望多いです...!どう考えてもペパーとスグリとハルトの三つ巴戦争になりそうなのですが(笑)一回書いてみてお見せできそうなら公開しますね(^^) (1月27日 0時) (レス) id: 032da0ee49 (このIDを非表示/違反報告)
きっしー - この作品とても良かったです!前半から見ていてずっと好きでした!ありがとうございました! (1月24日 19時) (レス) @page39 id: 85d256f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
夏芽(プロフ) - 番外編のキビキビパニックも是非!! (1月22日 6時) (レス) @page39 id: 9ebd3fee2d (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - ルナさん» ヒロアカいいですね!実は10年くらい開設しているサイトなんですけど、マイボードの方にURL載せておいたのでそこからご覧になってみてください!ヒロアカ実は書いてたりするので。こちらのサイトでも何か思いついたら連載しますね! (1月21日 0時) (レス) id: 032da0ee49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゅんた | 作成日時:2023年12月11日 18時