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ひどいことを言われて、ひどいことをされている自覚はあった。だけどどうしても私はスグリを拒めない。
『ちょっとでも...いいから話を...』
「ああ、話してやるよ。ただし俺の言うこと聞いてくれたらな。」
スグリの言うこと？なんだろう...
まさかわざとバトル負けろとかそういうのじゃないよね...
スグリを見つめておずおずと尋ねてみる。
『何をすればいいの？』
「何って、男の部屋についてきてまだ分かんないの？
密室で俺とAだけ。やることは一つだよね。」
ドンッと肩を押されて倒れ込んだのはスグリの普段使っているベッドだった。背中に柔らかい感覚が当たって私は脳をフル回転させた。
スグリは私の上にのしかかってくるとこう呟いた。
「ほら、選んでいいよ。今ならまだ逃げられる。」
『.........い、よ』
「ほら、早く逃げ...ーー『いいよ。けどちゃんと私の話も聞いて。約束。』」
下からスグリを見つめた。
彼の首に腕を絡めて次は私からその唇に自分の唇を押し付けた。ちろり、と舌を挿し込んでスグリの舌をちゅう、と吸った。
何が起きたかわからないって顔のスグリが、
時間を置いてみるみる顔を染めていった。
「は、はぁ？自分が何言ってるか分かってんのかよ！」
『分かってる。私、初めてだから上手くできないかもしれないけど頑張るから。』
スグリのズボンに手をかけた瞬間だった
「ほんとにAはバカだべ...」
一瞬昔の口調に戻ったスグリを反射的に見上げた瞬間
噛み付くみたいなキスが降りかかって来た。
何度も何度も角度を変えて縋るみたいなキスだ。
...まだ仲直りはできていない。
スグリが私に向ける感情の形容は私には難しい。
だけど私は少しでも彼の気持ちの拠り所になりたいのだ。
だんだんとスグリの動きが大胆になっていって、
そうして私たちは暫くの時間お互いの温もりを確かめ合った。
ーーー...
「話ってなに」
私が服を整えていると、少し乱れた髪のスグリが問いかけて来た。赤いネクタイを整えて、うん、と一言呼吸を置いた。
『私は明日からブルベリーグに参加して、四天王も倒して
チャンピオンのスグリに挑戦する。』
「ああ」
『どっちが勝っても負けても、今度こそ私から逃げないでほしいの』
お願い、と頭を下げた。
少しの沈黙の後、スグリは「わかったよ」とだけ呟いた。
まだキタカミにいた頃のあの夏の熱は冷めないまま、
私たちはあの日より少しだけ大人になったのだった。
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きゅんた(プロフ) - きっしーさん» 前半から見ていただいてありがとうございます(^^)♡また次回作もよろしくお願いします(^^)♡ (1月27日 0時) (
レス) id: 032da0ee49 (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - 夏芽さん» 読んでいただきありがとうございます！キビキビパニックめちゃくちゃご要望多いです...！どう考えてもペパーとスグリとハルトの三つ巴戦争になりそうなのですが(笑)一回書いてみてお見せできそうなら公開しますね(^^) (1月27日 0時) (レス) id: 032da0ee49 (このIDを非表示/違反報告)
きっしー - この作品とても良かったです！前半から見ていてずっと好きでした！ありがとうございました！ (1月24日 19時) (レス) @page39 id: 85d256f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
夏芽(プロフ) - 番外編のキビキビパニックも是非！！ (1月22日 6時) (レス) @page39 id: 9ebd3fee2d (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - ルナさん» ヒロアカいいですね！実は10年くらい開設しているサイトなんですけど、マイボードの方にURL載せておいたのでそこからご覧になってみてください！ヒロアカ実は書いてたりするので。こちらのサイトでも何か思いついたら連載しますね！ (1月21日 0時) (レス) id: 032da0ee49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゅんた | 作成日時：2023年12月11日 18時
