【雪男】国王が、体調を崩されたみたいです。【赤】

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涼太side,

翔太と同じ高校に入ってから数ヶ月。

最初の頃にやった家庭科の実技試験。

料理(家事全般)が好きな俺にとって、リンゴの皮むき。ボタン付けは簡単で。

家庭科の康二先生にも、

「上手にできとるやん！お手伝いいっぱいしとるんやなぁ、偉い！」と褒められた。

翔太曰わく、少し癖が強いけど面白い先生らしい。実際そうだった。

ただその日を境に、クラスのお調子者からちょっかいをかけられるようになった。

足を引っかけられたり、筆箱を授業開始ギリギリまで隠されたり。

でも、元々自分のことを話すのが苦手な俺が先生に言い出せるわけもなく。

ただ。この時に俺が言い出していれば、翔太を悲しませずに済んだのかもしれない、、、。









翔太side,

最近涼太の様子がおかしい。

今日も帰りが遅くて。部活には俺達２人共入ってない。委員会なんて言わずもがな。

この一週間、ずっと父さんと母さんの３人で晩飯を食べてる。


nb「母さん、涼太遅くない？」

母「お友達と一緒なんじゃない？高校生なんだし、気にしすぎよ。」

nb「でも、最近涼太おかしいって。学校の準備も早いし。こないだだって、」

父「びしょ濡れで帰ってきた日のことか？水溜まりにダイブしたって言ってただろ？」

母「おっちょこちょいは高校生になっても直らないのね(笑)」


父さんも母さんも。

ずっと近くで見てた俺が勘違いなんてある訳ないじゃん。


nb「あいつ、友達と登下校なんてしないって。佐久間別の高校だし。」

母「そんなの翔太が思いこんでるだけよ。お兄ちゃんなんだから、どっしり構えと(ﾌﾟﾙﾙﾙｯ

父「ん？、、、翔太お前何した？怒んないから言ってみろ？」

母「どちら様から？あら、、、高校からじゃない。翔太なにしたの？」

nb「いや、俺じゃな、、、、！！涼太！！」


俺、何にもしてないし。この間の反省文も出した。

なんか高校で思い浮かぶことがあるとすれば、涼太のこと。

こういうとき、俺達兄弟の勘は中るらしい。


父「涼太が、、、階段から？、、、直ぐに行きます！病院名は、、、、、、はい、分かりました。」

母「父さん、涼太が階段からって、、、。まさか落ちたんじゃ？」

父「そのまさかだ。学校の方に１人きてほしいとのことだが、、、。」

母「私は涼太の方に行くわ！だって、涼太が、、、！！」


涼太が階段から落ちた、、、？

そんなの怪しさしかねーじゃん。


nb「父さん、俺が学校行って話聞いてくる。」

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