・ ページ38
「シゲ、俺とシゲは本当の家族じゃないんだ」
「えっ……」
「ねぇ、シゲの名前は何？」
「こやましげあき」
「それは本当の名前じゃないんだよ」
「じゃあ、僕の名前はなんて言うの？」
「…加藤成亮」
「かとう？ でも、慶ちゃんは『こやま』でしょ？」
「そう。俺らは、シゲが生まれた時から一緒にいるわけじゃないんだ」
「どういうこと？ 僕、分かんないよ…」
ごめんね、そんな辛そうな顔をさせたい訳じゃないんだ…。
「もうハッキリ言うね。俺は……、赤ちゃんのシゲを拾ったんだ」
「拾った……？」
「うん。シゲが生まれてすぐの時、シゲを拾って俺が育てた」
「……じゃあ、僕のパパとママはいるの？」
「分からないんだ…。俺は、誰がシゲを産んだのかも知らない…」
「僕は、いつかパパとママのところに帰るの？」
「……シゲは帰りたい？」
「ううん。僕は慶ちゃんと一緒にいたい」
その言葉を俺は、心のどこかで期待していたのだろう…。
その言葉を聞いた途端、俺の目から涙が溢れた。
「俺と一緒にいてくれるの？」
「うん。僕にとってのパパは、慶ちゃんだもん」
「ありがとう…。ありがとう、シゲ」
「どういたしまして…？」
この子はやっぱり、俺の自慢の息子だ。
そう改めて感じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 144人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「家族」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーちゃん(プロフ) - ウィスPさん» いえいえ。いつもコメントしてくれてありがとう！って気持ちを込めて(笑) 移行先でも、また仲良くしてくれたら嬉しいなぁ。 (2018年2月13日 16時) (
レス) id: 70d2af71e8 (このIDを非表示/違反報告)
ウィスP(プロフ) - 友達申請してくれてありがとー(о´∀`о)むちゃくちゃ嬉しかった♪ (2018年2月13日 1時) (レス) id: 664ceba53b (このIDを非表示/違反報告)
ウィスP(プロフ) - は〜い！頑張って！！本当に無理だけはしないでよぉ〜！！おやすみぃ〜(-.-)Zzz・・・ (2018年2月11日 22時) (レス) id: 664ceba53b (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 愛 花さん» ありがとうございます！予防接種…！！思い付かなかったです。テゴシゲ両方、ということでよろしいですか？もしよければですが、病院の先生を誰にしてほしい…、なども受け付けております。 (2018年2月11日 22時) (レス) id: 3a4d180506 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - ウィスPさん» 了解！ご期待に答えられるよう、頑張る所存であります(笑) (2018年2月11日 22時) (レス) id: 3a4d180506 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あーちゃん | 作成日時：2017年12月21日 16時
