全てを捨てて、ここに来て - 2 -

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「のんちゃん！今バッタリ会ったんよ！この方が、僕を助けてくれた刑事さんやねん！」





偶然やで？！すごいやろ？！、と興奮している西畑君の声に反応が出来ない。





西畑君の親友…？

西畑君と同い年…？

西畑君と同じ制服…？






『Aさん…』

「え、待って。のんちゃん知り合いなん？！」






小瀧君と私は真っ直ぐ見つめ合ったまま、逸らすことが出来なくて

私を見つめたまま小瀧君は西畑君の質問に答えた。






『…俺が言ってた、好きな人』

「えぇ？！？！？！」






ようやく振り絞れた声は蚊の鳴くような声で
それ以上の音量は出なかった






「…小瀧君…いくつなの…？」




『17です、今年18になります。』







…私は、私は…18になる男の子に恋してたの…？

…18になる男の子の告白を受け入れようとしていたの…？







「……わたし、24、だよ…？」

『はい、知ってます』




「あの…、刑事さん大丈夫ですか？」

「あ、うん、ごめんね、大丈夫…。あ、えっとじゃあ2人揃ったみたいだから私行くね？」




「え、刑事さ『体調は？大丈夫ですか？』…え、刑事さん具合悪かったん？」




「大丈夫、ありがと」







2人と別れた後、いつの間にか家のソファに座っていた。

そこまでの記憶が無いほどに無心で歩いていた。




携帯を見ると小瀧君からメッセージが届いていて、開くと『後で電話します』とだけ書かれていた。




私はそれに返信することなく、携帯を伏せた。








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