社員さんと一緒。７【うらみちお兄さん】

無敵。４ ページ20

手加減して負けるという手もあったにはあったのだけど…
流石にそれは失礼にあたると思い、本気でやった結果
一本！一本！一本！と審判をしている神鷹くんの私に勝利を告げる声が何度も聞こえ、その度に開始線に戻り再戦
そして数回目の一本！が響いた後
浦見さんは膝から崩れた

試合はここで終わりかなと、小手を外し、紐を解き面を取ったところでふと思う

…あ…裏道さん達見てるの忘れてた…
引いてる…よね…

……

兎「……すっげ…」

熊「……」

裏(凄すぎて言葉もないってコレの事を言うんだな…前にアモンさんが言ってたのも頷ける…
圧倒的過ぎて…何も言えない…)

浦「なんで…なんで…勝てないのよ…」

主『……』

浦「負けた私の言い分じゃないのは分かってるけど…アンタ全力でやらなかったわね！！」

主『…本気ではありましたよ』

浦「こんなに努力して世界大会出れるまでになったのに…現役でもないアンタに全力も出してもらえず全敗…ただの一撃も入らなかった…惨め以外の何ものでもないわ…」

神「浦見ちゃん…」
　
浦「なんで…剣道やめたの！？アンタに勝つ事が目標だったのに…勝ち逃げじゃないっ！ねぇ、なんでよっ！？」

主『私は貴女の為に剣道をやっていた訳ではないので…』
(昔…こういうのよくあったな…意味も分からず詰め寄られるみたいな…)

兎(あんなに冷たい目してるAちゃん初めて見る…雰囲気違うを超えて人が違う…ホントだったんだ…)

浦「ありがとうございましたっ！！舐めんじゃないわよ！このクソ女っ！！」
言うだけ言って剣道場から出ていく浦見

主(罵倒する割に礼はしっかりするんだな…流石…剣士…でも…クソ女って…はぁ…)
『ありがとうございました』

神「相変わらず、凄いね
良かれと思って鷹野呼んだけど…心折っちゃったかな…？」

主『…大丈夫でしょ…。彼女強かったし…私に詰め寄れる程度には元気みたいだし…』

神「そうは見えない勝ち方してたけどね。ま、浦見ちゃん図太いからね、大丈夫か」

熊(軽いな…)

主『…今日はもう上がっていい？なんか気疲れしちゃった』

神「あ、オッケ。というか元より浦見ちゃんの相手に呼んだから御役御免ではあるし」

主『着替えてくるね…』
剣道場から出ていくAを見つめる
裏道、兎原、熊谷の３人

神「あとで怒られるかもですけど、もうちょい鷹野の昔話聞いてもらえますか？」

裏、兎、熊「「？」」

いまだ最強チートなAのお話。

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