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悟「ただいまー、A。」



「…! おかえり、お兄さん。」




夜の8時。


全く内容の無いようなつまらない
テレビ番組をぼー…と眺めていると、
あまりにも広く、そして酷く静寂な空間に
暖かい彼の声が聞こえた。




どうやら仕事から帰ってきたらしい。



ドタドタドタ…




私はお兄さんの帰りが嬉しくて玄関へと向かう。



私が向かった先には、珍しく茶色のスーツを着た
お兄さんが、今日も疲れちゃった…!と、
私に笑いかけた。


(今日も、かっこいい )




「お兄さんとご飯一緒に食べたくて、
ずっと待ってたの。」



悟「なになに、可愛いこと言ってくれるじゃん?」




「お兄さんがいないと、すごく寂しいから」




悟「ごめんな。仕事が長引いちゃって。」




ヒョイっと私を軽々と抱き上げたお兄さんは、
´今日もいい子にしてた?´と問いかける。



悟「Aの事だから、いい子にしてたよな?
1歩も外に出てないよね?
知らない人とネットワークで知り合ったりしてない?」




「してないよ。だってお兄さんの事好きだから。
今日は本を読んで待ってたんだ。」





悟「そっか、今日も一日中僕のこと考えてくれてたんだ…可愛いなぁ。」






心から嬉しい、という顔をした
お兄さんは私の頬に軽くキスをし、


さて、ご飯食べようか。と優しく微笑んだ。



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作者名:tsuki | 作成日時:2020年11月28日 21時

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