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印、とは何だろう。
「おまんじゅうとかにジュってやる
あの熱いのをつけたりするの…?」
昨日見たテレビ番組で、
おまんじゅうに焼印を入れていたシーンを見た。
あの時は美味しそうだなぁって見てたけど、
あれはちょっと…熱くて泣いちゃうかもしれない。
悟「ハハッそんな事しないよA。
もっと簡単なやり方だ、ちょっとおいで」
そう言うとお兄さんはソファから離れ、私を引連れて少し離れたところにある鏡の前に立った。
悟「どんなのか教えてあげよーか。
痛くしないから、ね?」
有無を言わせないお兄さんの表情に
私はただ頷くことしか出来ない。
それに、お兄さんの手が首の後ろをなぞるから
ちょっとびっくりする。
悟「ねぇA。心臓の動き早いよ…?
キンチョーしてる?」
「お兄さんとの距離が近いから…多分。」
悟「そっかぁ… じゃあこれは「同意」って事で。」
.
チュ、
.
「お、お兄さん?」
「あれ…? 」
(くすぐったい、、。)
私の鎖骨辺りに自分の唇を置いたお兄さんは
何秒かすると、「よし、」と言ってそこから離れた。
かと思いきや私の肩をぐるんと回す。
悟「見てご覧、これが印。
あかーくなってるでしょ?」
「ほんとだ…」
鏡越しにお兄さんが指さすところを見ると、
ほんのり赤くなっていて、
これが印か、と思った。
「お兄さん、やっぱりオトナだね。」
悟「オトナってかもうおっさんだけどね
うわ、自分で言って悲しくなってきた」
(” 指切り”の時とは表情が違う気が…)
ニコリと笑ったお兄さんの顔は
いつもの優しいお顔に戻っていて、
さっきの怖い感じはしなかった。
.
(まぁ僕がやってる事も大概クロなんだけど。)
(それに気づいてないAはホントに
天然さんだ。)
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こちらも良かったら…!
五条悟の嫁さんは。[仮]
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作者名:tsuki | 作成日時:2020年11月28日 21時