妖に捧げられる生贄少女 (ページ8)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:13,751 hit

貴『ここ環境いいから別に村戻れなくていいかも』まふ「いや良くないでしょ」そら「とか言いつつまふ嬉しそうじゃん」ページ8

貴方side

まふ「それなのにもし君が生きて村に戻ったりしてみろ、それこそ古くからの教えに背いたとして君はどの道僕らの元へ逆戻りだ、…今度は、その息の根を止められた状態で、ね」

真剣な表情で僕にそう投げ掛ける白狐様。

そっか、僕…もう、あの村には、戻れないのか…

それならせめて、あの人に一言言っておけば良かったな…

ねぇ、「月くん」、僕もうそっちに戻れないみたい。

ごめんね、ごめんね…何も、何も言わずにいなくなっちゃったこと、許してね…

まふ「…僕達とて、君が屍となって帰ってくるのをわかっていてみすみす村に返してやろう、とは言えないのは、わかるだろう？」

そら「…ごめん、俺が、君が巫女とわかったその時に言っておけば、すぐに君を帰しておけば、間に合っただろうけど、君しかいなかった、制度に怯えるまふを救えるのは、そして君の言うそんなくそみたいな制度を、止められるのは」

真っ直ぐと僕の目を見て申し訳なさそうに言葉をこぼすそらるさん。

貴『たった、たった一言で、いいんです、友人に、言葉を託すことも…無理なのでしょうか…？』

そら「…っ…！…無理d(まふ「そらる、いい、僕が許そう、その代わり、本当に一言だけだ」)っまふ！！」

まふ「…仕方ないだろう、友人を失う辛さを知っているのは僕達とて同じことだ。そうだろう。」

そら「…それ、は…」

貴『白狐様、ありがとうございます…一言で、構いません、それだけで充分です。』

まふ「…少し席を外す、そらる、巫女さんにここの説明をしていて。」

そら「…わかった。」

そう言うと白狐様はふわりと煙になってその場から消えてしまった。

そら「あのまふが…許すなんて、君よっぽどまふに気に入られたみたいだね」

貴『正直僕もダメ元だったので受け入れてもらえるとは…』

そら「多分まふ、君を村に一瞬とはいえ帰すことになるんだから、君を任せられる適任のうらたくんに話つけに行ったんだろうなー…」

貴『うらた、くん？』

そら「あ、そうそう、ここには俺達以外の妖もいるんだ。」

貴『ぅえ…まだいるんですか…』

そら「っははwそんな露骨に嫌そうな顔しなくても大丈夫だよ」

いやいや…貴方達みたいな方結構大変なんですよ！？…こんなこと口が避けても言えないけど←

そら「今凄い失礼なこと考えなかった？」

貴『なんのことでしょーかちょっとよくわかんないデス』

～～～～～
久しぶりの更新です…！
遅れてしまってごめんなさい…！！