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「今日は何食べてるの?」

「チョコ」

「チョコ俺も好きー」

「ふーん」

「俺もチョコ食べたい」

「買ってきなよ」

「…食べたい、だめ?」

と私の手を指さす


あの日から夜コンビニにいくと会うようになった。

なんとなく食べたいなって思う日に外出ると君は必ずいる。

毎日いるの?って聞くけどそんな事ないとのこと。

私が行く日に来ない日もあるし、まあ偶然が重なってるんだろうなと思うけど。



「俺の犬もチョコって名前なの、これみて!」

と自分のスマホを差し出して見せてくる

「かわいいね」「でしょ?(笑)」



彼の犬の名前は知ってるけど彼の名前は知らない、なんてよくわからない状況。

でも今更聞いても、今更感あるし…あっちも聞いてこないし…でそのまま年齢しか知らない夜にたまに会うコンビニ友達みたいな。

てかコンビニ友達ってなんだよ………

スマホにうつる犬は真ん丸な目で、目の前にいる飼い主とにてるなあって思ってたら「何笑ってるの」とほっぺをつつかれる

出会って1ヶ月?会うのは何回目だろ、覚えてないけど分かったことは距離感近い、近過ぎる。


あとはダンスサークルをやってるらしくてたまに踊ってる

みせて、って言ったら少し見せてくれた。


「今日もサークル?」

「…まあそんな感じ、今度見に来る?」

「え」

「あーやっぱだめ」

「なに」


期待させて落とす、みたいな、逆に気になっちゃうじゃん。

「てかココどーしたの、大丈夫?」

チラッと見えたズボンから見えた足に大きなアザが見えた

「怪我した、バク転着地失敗、てきな?(笑)」

「まって、笑えないんだけど、湿布買ってくるよ」


いーよこんなの平気、なんて言ってくる手をどかしてコンビニに入る

いつもヘラヘラしてて能天気な感じが時々心配になる

コンビニで湿布を買って無理やり貼ると冷た!なんて叫んでる


「我慢して、こんな青くなってるの絶対痛いでしょ」

「全然痛くない、でもありがとな」


ぽん、と屈んでる私の頭の上に手を置いた



「ちょ、年上からかわないの」

「頭に手置いただけじゃん、てか歳関係ないし」

「…名前聞いてもいい?」

「ええ今更?」

「うん(笑)やっぱ知りたい」

「A」

「A?かわいー名前だね」

「またからかってくるじゃん」

「からかってない!本音だから」

「はいはい」

「またそうやって流す」

「…名前は?」



そう聞くと暫く悩んで


「…秘密」



そう答えた彼はやっぱり分からない。

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作者名: | 作成日時:2022年5月8日 12時

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