〈ごじゅう〜？〉〈ろ〜く！〉 ページ17
引き続き no 視点
〈Aがいないの〜〉
〈どこにいるの〜〉
翌日、早朝。
大好きなAに言われて森の管理に戻っていた精霊たちは、Aを探していた。
それもその筈。
Aが寝ていた筈の客室の窓は開いていて、ベットはもぬけの殻だったのだから。
〈わたしAさがしてくるの〜〉
〈わたしもいくの〜〉
一人の風の精霊が声をあげた事により、噂と探し物のプロ、風の精霊はまた空に戻っていった。
でも他の属性の精霊だってただ待っているだけではない。
自分達の主が消えた。その事実を突き付けられたからには、自然が多い所の方が過ごしやすい等と言っている場合ではなかった。
草木の精霊は城中を探し回り、普段Aの近くにいなかった遠くの精霊にも声をかけた。
水の精霊は自分達の特技を生かし、水に溺れていないかと国中の湖、池、川を探した。
普段はあの金色の最上級精霊にしか見えない光の精霊でさえも、探した。
〈みつからないの〜〉
〈いつもAのそばにいるやつらをおこしててつだってもらうの〜〉
〈めいあん〜〉
いつもAのそばにいる、我々国の幹部達と最上級精霊達。
それは普通の精霊達にとって遊び相手(おもちゃ)だったが、ここは頼るしかない。
もしかすると建物を燃やしてしまうかもしれないと待機していた火の精霊達は、その小さい体を生かし、ある人物の部屋に入り込んだ。
〈おきるの〜！たいへん〜！〉
少し熱い小さな手でぺちぺちと顔を叩く。
普段なら可愛いの一言で済ませられるのだが、今回はそうもいかない。
re「んぇ〜・・・え？え？どうしたの？」
朝に以外と強い火の最上級精霊は、自分の部屋に大量の火の精霊が居ることで若干パニックになっていた。
〈Aがいないの〜！〉
〈さがすのてつだえ〜！〉
re「何だって!?Aちゃんが!?」
一瞬にして目が覚めた火の最上級精霊は、慌てて他の仲間たちを起こした。
自分の方が立場が上なのに、精霊が命令形で話していた事など気にも留めずに。
全員が飛び起き、会議室に集まった頃にはもう完全に朝日が昇っていた。
gr「Aが消えた。」
リーダーである黒い彼は、重々しくそう告げた。
rb「Aがいた寝室の窓は開いとった。多分城の中にはおらへん。」
桃色の彼が、弱々しく告げた。
だが、消えました、どうしましょうで終わらせる訳はない。
gr「Aを探せ。精霊たちと一緒に。」
all「ハイル・グルッペン！」
こうして、Aの大捜索が始まった。
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seruハル(プロフ) - フィルライさん» あざ☆ます (2021年6月26日 15時) (
レス) id: e769def405 (このIDを非表示/違反報告)
フィルライ(プロフ) - 最☆高 (2021年6月20日 21時) (レス) id: 5dffbeb247 (このIDを非表示/違反報告)
seruharu217(プロフ) - 鈴@suzuさん» 好きと言って頂けて嬉しいです！読んで頂いてありがとうございます！殿堂入りまであと一票…だとっ!?読者様神。 (2021年4月26日 20時) (レス) id: 819d49faac (このIDを非表示/違反報告)
鈴@suzu(プロフ) - seruharu217さん» 誰かあと一票右側の星押して投票してぇ！！(唐突)完結おめでとうございます！！世界観好きです！有難うございました！！(？) (2021年4月26日 17時) (レス) id: 88b4bdfcb5 (このIDを非表示/違反報告)
seruharu217(プロフ) - かみぶくろさん» 『ほんとですか!?ありがとうございます！嬉しい！』 (2021年1月9日 16時) (レス) id: e769def405 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：seruハル | 作成日時：2020年5月15日 9時
