164話 ページ25
いやもうまじで。
勘弁してくれませんかね。
たかが普通科のモブ1人を華のヒーロー科A組ツートップが送るってどういうこと？
それもこの短距離を。
そう、結局、轟くんと爆豪の2人で私を送るということで話はまとまってしまった。
側から見たら、大層なボディーガードを連れた贅沢なパンピーかもしれない。
でもその実、激イラついてる爆豪とそれを一切気にしてない轟くんに挟まれるという、5年ぶりに行った親戚の家の次くらいの居心地の悪さだ。
空気悪いわー。
まじでほっといてほしい。1人で雨に打たれながら帰る方がまだ良かった。
「本当に私勝手に帰るからほっといてくれて良かったんだけど。2人とも遠回りになるし」
「大した距離じゃねえだろ。この後予定もねえし大丈夫だ。それにこの雨の中傘無しで帰るのは大変だろ」
「もう既にこの上なく濡れてるから大丈夫なんだけど」
「つーかまずなんで傘持ってねぇんだよ。予報で言ってただろーが」
「見くびんなよ！持ってたけど壊れたの。というか2人も講習終わりで疲れてんでしょ。あ、どっちかが私に傘貸して2人で相合傘して帰ればいいんじゃない？」
「んでコイツとそんなキメェことしなきゃなんねーんだよ！！」
だめだ、どうやっても私を送る気らしい。
まあ確かにこの2人の相合傘は気色悪いわ。
はー、すぐのはずの寮までの道のりがめっちゃ長く感じるわ。
登山6合目ばりの辛さ。
やっと寮に着いた。
ものの5分が1時間くらいに感じた。
「いやー、本当にわざわざすみませんね。お疲れのところどうもありがとう」
正直、もともとかなり濡れてたし傘に入れてもらう必要なんてなかったんじゃないだろうか。
5分程度、雨が凌げたところで既に濡れてるしって感じだよな。今更だけど。
まあ親切にしてもらった分際でそんなことを思うのも失礼な話なので、感謝の言葉を告げて、玄関先から2人を見送る態勢に入る。
「気にすんな。そのままだと冷えるし早く中入れ」
「すぐ着替えろよ。いくら馬鹿のテメェでもそのままだと風邪引くだろ」
「悪口だけが耳に残ったけど、お気遣い感謝するよ。2人で仲良く帰れよ」
そう言い、とりあえず2人が寮へ向かって行くのを3秒くらい見送って中に入った。
果たしてあの2人は仲良く帰ったのだろうか。
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まり - めちゃくちゃ面白いです…！一気読みしました。佐倉ちゃんの誕生日が自分と同じでテンション上がりました！ (2021年6月24日 14時) (
レス) id: 477cae400a (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ゆうさん» とても嬉しいです！応援ありがとうございます！頑張ります (2021年5月30日 16時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - いつも楽しく拝見してます、、！続編嬉しいです！完結まで応援してます！！完結しても読み返します！！ (2021年5月22日 11時) (レス) id: 1f46a5e721 (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ハルカさん» コメントありがとうございます。私の好きなタイプの子を書いてるつもりなのでそう言っていただけて嬉しいです！ (2021年5月11日 12時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - こーゆう性格の主人公めっちゃ好き (2021年5月8日 14時) (レス) id: 6f3fd88438 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エルマー | 作成日時：2021年2月11日 7時
