異世界に堕ちた少女は何を見る１ (ページ6)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:198 hit

堕ちた先には* ページ6

亞夢(昼下がりの洋館にて)

「うぅ……え？此処は………………」

亞夢がベッドから起きるとそこはロココ調の
美しい部屋だった。

「起きたんですね。
主人がとても心配なさっていました…」

クローゼットの横のドアから
灰色のドレスを着た女の人が入ってきた。

「そうなんですか…
あの、私はどうして此処に？」

女の人に聞く。

「主人が言ってたのですけどね、
街の路地裏で倒れていたんですって。」

「そう、なんですね…」

そもそも私は路地裏に行った記憶がない。

確かレーヌに見送られて…落ちて…

まさか此処…異世界!?

「どうなさいました？あぁ、そうだ
ご飯食べましょうか！私はマリオッド。
主人はレアードと言いますの。
他には娘にシーナが居ますわ。
いい子だから仲良くしてあげて？」

と言い亞夢の手を引いて部屋から出て、

階段から降りていく。

「わぁぁ…！広いんですね！
ドールハウスみたいで綺麗…！」

辺りを見回し感心する。

「ふふ、そうかしら…。
主人が奮闘して建てたんですよ…。」

マリオッドはどこか懐かそうに言った。

「凄いですね…！」

シャンデリアはキラキラとしていて、
絵画には舞踏会の様子が描かれている。

「着きましたよ。」

食事場所までくると言葉が出なくなった。

なんと細長い約10ｍのテーブルに
椅子が20脚くらい左右に
並べられているのだ。

「食事を持ってきますわね。」

と言われ、

「あ、ありがとうございます！」

と亞夢は嬉しそうに返した。