6の型 ページ7
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「へー、そうなんだ。」
興味なさそうに相槌を打った時透くんは、私が迷子だと分かった途端、森の奥へ向かおうとする。
「えっ、迷子の私を置いていくの!?鬼が出るここに!?」
「ただの迷子でしょ?僕急いでるから。」
「えええ、ちょちょちょ、待ってよ!!」
私が時透くんの足にしがみつくと、彼は物凄く嫌そうな目で私を見てきた。
ごめんって、だって私の転生ライフがこんな一瞬で終わっちゃうなんて嫌だもん!!!だからそんな冷たい目で見ないでよ!!!
「……離してくれる?君に引き止められている間に何十人もの人が鬼に殺されているかもしれない。この間に救えた命があったかもしれない。
もしそうなっていた場合、君は僕の時間を奪った責任を取れるの?」
「………取れません。」
「なら離して。」
「はい………」
渋々掴んでいた足から腕を離す私。時透くんは視線を私から外し、森の奥へ進もうとする。
なんだよ、少しくらい振り向いてくれてもいいじゃんか。私めっちゃ惨めじゃんか。
でも原作でも時透くんこんな感じだったよね、そんな時透くんも好きなんだよ私は。
「あ、あの!!!名前は!!!」
「…………」
振り向きもせず、遠くなる背中。はあ、可愛い。
別について行っちゃだめとは言われてないもんね。せっかく会えたんだから、時透くんの横顔を拝まないと損だよね。
「まって!!私もいく!!」
私は時透くんを追いかけて深い森の中へと走っていった。
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廣岡唯 - 面白い続きが観たい…しのぶちゃーん (11月4日 10時) (レス) @page39 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - 原作まんま!ということは!しのぶちゃぁぁぁぁん!((T_T))更新頑張ってください! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 587626ec74 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - 続き、がんばってください!待ってます!良かったです! (2020年8月22日 10時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
はーちゃん - 素晴らしい作品です。! (2020年3月19日 22時) (レス) id: 3ad67a8a12 (このIDを非表示/違反報告)
りうぉーり(プロフ) - 原作まんまってことは、、煉獄さん。(T . T) (2020年3月4日 2時) (レス) id: 82dc9ef354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セラ | 作成日時:2019年9月16日 11時